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アルミ削り出し万年筆、天然藍で彩り 大分地域商社

大分県内の特産品などを販売する地域商社「Oita Made(オオイタメイド)」は精密板金加工の長尾製作所(大分県佐伯市)と連携し、高級万年筆を開発した。アルミ削り出しのボディーを天然の藍で彩色し、表面に細やかな凹凸のある鎚(つち)目模様をあしらったのが特徴だ。和風のデザインで愛好家らの需要を狙う。

アルミを天然藍で彩色し、赤みを帯びた色合いが特徴

「JAPAN BLUE(ジャパンブルー)万年筆」との商品名で、今月発売した。価格は5万4000円。数量限定販売とする。

クリップのないシンプルですっきりしたデザインで、ボディーはアルミから1本ずつ削り出している。ボディー部分は半導体製造装置向け部品を生産する長尾製作所が担当した。ペン先を含む主軸部品の供給・組み立てはセーラー万年筆が担った。

天然藍による彩色は技術的に難しいとされてきたが、長尾製作所が2018年秋に顔料との配合を工夫し量産化する独自の手法を確立。長尾浩司社長は和の味わいを出すにあたって、「質感は日本刀の鍔(つば)を参考にした」と振り返る。

和を打ち出したデザインで、愛好家らの需要を見込む(大分市内の販売店)

ボディーは赤い花をつける藍を原料に採用し、光の当たり具合によっては赤みを帯びた深い色合いになる。「アルミを天然藍で彩色した万年筆の販売は全国で初めて」とOita Madeの中道正晴マネージャー。大分市中心部にある同社の赤レンガ本店での販売だが、将来はインターネットによる海外の万年筆愛好家への販売も視野に入れる。

大分銀行が設立をサポートしたOita Madeではこれまで地元の農作物や工芸品などを中心に約300種類を扱ってきたが、工業製品を手がけるのは今回が初めて。中道マネージャーは「地元企業が持つ高いモノづくりの力を引き出し、大分のブランド力を発信していくのが狙い。今後も工業製品に商品の裾野を広げたい」と語る。

スマートフォンやパソコンの普及で手書きの機会は減ったが、万年筆の独特の書き味を見直す動きはじわりと広がっている。文具や時計を製造・販売する大分県豊後高田市の「ワンチャー」(岡垣太造社長)がインターネットで資金を集めるクラウドファンディングの手法を使って最高17万円の高級万年筆をネット販売したところ、欧米やアジアの海外で高い人気を呼び、完売した。岡垣社長は「スペックで表せない工芸品的な味わいが万年筆にはある」と語る。

同社はセーラー万年筆とOita Madeの橋渡し役として、今回の万年筆の誕生をサポートした。岡垣社長はJAPAN BLUE万年筆について「書き味に優れ、長く書いていても疲れない。工芸品的な魅力も備えており、この価格なら割安感もある」と話している。

(大分支局長 奈良部光則)

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