富士通系とドコモ、シニア向けタッグ スマホ利用促す

「らくらくスマートフォン(スマホ)」を製造する富士通コネクテッドテクノロジーズ(川崎市)は、NTTドコモとシニア向けのサービスプログラムで連携した。他社製スマホを利用するドコモの会員でも、富士通コネクテッドの交流サイト(SNS)に参加できる。参加者の裾野を広げることでコミュニティーの魅力を高め、自社スマホのブランド力向上につなげる。
富士通コネクテッドのSNS「らくらくコミュニティ」は、2012年の初代「らくらくスマホ」発売とともに誕生。ペットやガーデニングなど、スマホ初心者のシニアが投稿しやすい29のテーマの常設掲示板を設けている。写真コンテストなども開催するほか、無料・有料ゲームなども用意。会員数は約160万人とシニア向けSNSでは国内最大規模という。
NTTドコモの「ドコモ60歳からのスマホプログラム」は60歳以上の利用者が対象。歩数や体重の記録がポイントになるサービスや飲食店などの優待もある。今回、両社のサービスに新規登録した利用者には「らくらくコミュニティ」内の月額500円(税別)の有料ゲームを最大3カ月間、無料にする。
富士通コネクテッドはドコモのサービスと連携することで、シニアSNS会員を2~3年内に400万人と現在の2.5倍に増やしたい考えだ。
富士通コネクテッドは今月かららくらくスマホの販売拡大に向けて、女優の大竹しのぶさんや落語家の林家木久扇さんが出演する新しいCMを流し始めた。機能だけでなく、ソフト面を含めた自社製スマホの魅力を訴求していく。
スマホ販売市場が伸び悩むなか、シニアの携帯電話保有者に占めるスマホの割合は高まっている。MMD研究所の調査では18年は61.5%で17年比10.2ポイント上昇した。