KDDI、スタートアップと協業加速 AIやVRに照準

2019/3/27 13:17
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KDDIがスタートアップ企業との協業を加速している。26日に都内で開いた発表会では人工知能(AI)や仮想現実(VR)など7社のスタートアップが新事業を発表した。大量のデータを高速でやり取りできる次世代通信規格「5G」普及を見据え、ネットとリアルを融合した新たなビジネスモデルの創出を狙う。

アラヤは人の動きをリアルタイムに追跡してCGキャラクターを動かす技術を披露した

26日に渋谷ヒカリエ(東京・渋谷)で開かれた「KDDI∞Labo(ムゲンラボ)」の発表会。AI開発のアラヤ(東京・港)はステージ上の人の動きをカメラで追跡し、コンピューターグラフィックス(CG)のキャラクターを同時に動かす技術を披露した。深層学習の演算量を小さくする独自の圧縮技術を使い、「スマートフォンでも使えるようにする」(金井良太代表)。KDDIと不審者を自動で追跡する巡回ドローンの開発も進めているという。

Synamon(シナモン、東京・品川)はVR技術を使い、仮想空間上のアバター(分身)で会議や研修ができるコミュニケーションサービスを発表した。すでに29社がサービスを体験しており、「アバターを通じて会話することで緊張せずに上司に意見が言える」などと前向きな反応が多いという。

KDDIは同日、グローバル・ブレイン(東京・渋谷)と共同運営するファンドを通じてシナモンに出資したと発表。5GとVRを掛け合わせて、企業の働き方改革や生産性向上を支援する。シナモンはKDDIのほか、三井不動産、三井住友海上キャピタルなどを引受先とする第三者割当増資などで約2億4000万円を調達する。

KDDIは2011年にムゲンラボを開始し、今回が12回目。これまでに66社のスタートアップを支援し、60件超の事業連携が生まれているという。最近では自社だけでなく、異業種の大企業を巻き込み、得意分野を生かして様々な分野のスタートアップを支援する体制を整えている。新たにヤマト運輸と住友生命が加わり、パートナー企業は32社に増えた。

KDDIビジネスインキュベーション推進部の中馬和彦部長は「5Gの時代になるとネットとリアルが融合する新たな競争環境に入る。複数のスタートアップと複数の大企業が連携して新しいビジネスモデルをつくりたい」と意気込む。

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