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アップルが定額制ニュース配信 米で波紋、一部反発も

【シリコンバレー=白石武志】米アップルが25日に米国とカナダで始めた定額制のニュース配信サービスは、米メディアの電子版サービスの料金相場などに影響を与えそうだ。利用者が読む記事については情報を収集しないとしており、米フェイスブックなどライバルとの違いを打ち出す。ただアップルの収入の取り分を巡っては反発する動きもあり、波紋を広げそうだ。

新サービス「アップルニュース+(プラス)」は、月額9.99ドル(約1100円)を払えば300を超える雑誌や新聞が提供する記事が読み放題となる。経済紙「ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)」や有力誌「タイム」、ファッション誌「ヴォーグ」、科学誌「ナショナルジオグラフィック」などが参加する。各新聞や雑誌をそれぞれ個別に購入した場合には年間8000ドルに相当するという。

例えばWSJは電子版サービスに月40ドル弱を課金している。アップルの定額制ニュース配信サービスへの参加によって自社サービスの解約も予想される。だが世界で14億台が稼働中とされるアップルのエコシステム(生態系)に加わることで、自力では開拓できなかった読者層にもアクセスできるようになると判断したもようだ。

一方で、米メディアの報道によるとアップルはニュース配信サービスから得られる収入の5割の取り分を主張しているとされ、一部の交渉相手から反発も招いているもようだ。電子版サービスで米国最大の有料会員をもつ米紙ニューヨーク・タイムズのマーク・トンプソン最高経営責任者(CEO)はロイター通信の取材に対し、記事提供に否定的な考えを示している。

アップルは「ニュース+」の利用者の閲読情報は収集せず、広告ビジネスに利用することもしないという。プライバシー保護の姿勢を鮮明にすることで、広告収入によって無料のニュース配信サービスを手掛けるフェイスブックやグーグルなど米IT(情報技術)大手との違いもアピールしている。

当初のサービス提供地域は米国とカナダに限られるが、オーストラリアや英国をはじめとする欧州にも段階的に拡大する。アップルは日本で定額制のニュース配信サービスを始めるかどうかについて現時点では明らかにしていない。

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