挺身隊訴訟、2件目の日本企業「資産差し押さえ」 韓国裁判所が決定

2019/3/25 21:00
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【ソウル=恩地洋介】韓国中部の大田(テジョン)地裁が25日までに、元朝鮮女子勤労挺身(ていしん)隊訴訟で賠償を命じられている三菱重工業の資産差し押さえを決定した。原告側の申請通り、同社が韓国で保有する商標権2件と特許権6件に関し、同社は売買や譲渡ができなくなる。原告側は企業への圧力を強めており、日本政府は対抗措置を含む対応の検討を急ぐ。

菅義偉官房長官は25日の記者会見で「差し押さえが進んでいることは極めて深刻だ」と批判した。今後の対応では「日本企業の正当な経済活動の保護の観点から、関係企業と緊密に連絡を取り適切に対応したい」と述べた。

原告側の弁護士は25日に声明を出し「三菱重工業が誠意ある態度を見せなければ、現金化の手続きは中断なく続く」と主張した。差し押さえ対象の資産のうち、8億400万ウォン(約8千万円)相当の現金化を検討する。

今回の差し押さえ決定は22日付で、1月の新日鉄住金に続き2件目。三菱重工業への賠償命令が確定した元徴用工訴訟はもう1件残っている。

韓国の弁護士グループは4月中に日本企業への追加訴訟を起こす構えだ。日本政府は企業の不利益拡大を避けるため、韓国政府に日韓請求権協定に基づき、2国間協議を要請している。韓国側に応じる気配はなく、第三国を交えた仲裁委員会や経済的な対抗措置に向けた準備を進めている。

菅氏は25日の記者会見で、2国間協議について「韓国側は当然、誠意をもって協議に応じると考えている」と強調した。差し押さえ判決への対抗措置では「どのタイミングで何をするのかという具体的な内容は手の内を明らかにすることになるので控える」と述べた。

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