2019年4月20日(土)

元大学生に懲役3~5年 名古屋の爆薬製造事件で地裁

中部
社会
2019/3/25 13:45 (2019/3/25 15:17更新)
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高性能爆薬や3Dプリンター製の拳銃を製造したとして、爆発物取締罰則違反罪などに問われた名古屋市の元大学生(19)の判決が25日、名古屋地裁であった。神田大助裁判長は「非合法な世界に足を踏み入れる高揚感を得るため、反社会的で悪質性の高い犯行を重ねた」として、懲役3年以上5年以下の不定期刑(求刑懲役3年以上6年以下)を言い渡した。

愛知県警が押収した、銃の製造に使われた3Dプリンター(2018年9月、名古屋市名東区の名東警察署)

検察側が求めた拳銃と覚醒剤の没収も認めた。

神田裁判長は判決理由で、「取り扱いを誤れば大惨事を起こす危険を理解しながら、安易な動機で爆薬の製造に及んだ。甚だ思慮に欠けた犯行で、公共に対する危険を現実化させた」と述べた。

自宅での拳銃製造や覚醒剤の合成については「技能や知識、設備がなくても簡単に作れることを実証した。社会的影響は軽視できない」と指摘。弁護側は保護処分が相当と主張したが、神田裁判長は「保護処分が社会的に許容されるとは言い難い」と退けた。

判決によると、元大学生は高校生だった2016年12月、当時住んでいた同市名東区の自宅で高性能爆薬「過酸化アセトン(TATP)」約57.4グラムを製造。18年3月、近くの公園で燃焼させた。また17年9月ごろに3Dプリンターで拳銃1丁を製造し、18年8月には覚醒剤成分約0.6グラムを含む液体を合成した。

神田裁判長は判決の言い渡し後、「あなた自身が責任を取らなければいけない。自分に何が欠けていたか、これからもよく考え続けてほしい」と説諭した。

元大学生は初公判で起訴内容を認め、被告人質問では「爆発という現象に興味があった。全て実験だった」と説明。爆薬の材料はドラッグストアで買ったほか、通っていた高校から盗んだと明らかにした。「犯罪と分かっていたが止める力が足りなかった」と述べた。

公園での爆発騒ぎがきっかけで一連の事件が発覚した。愛知県警は防犯カメラの映像などから元大学生を特定し、18年8月に逮捕。名古屋家裁が検察官送致(逆送)した。通っていた大学は逮捕後に自主退学した。

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