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プロらしさとは? 権藤・野茂両氏が対談(前編)

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2019/3/27 6:30
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NOMOベースボールクラブを率い、独自の挑戦を続ける野茂英雄氏と、独特の視点の評論を展開する権藤博氏に、理想の監督像など、プロ野球や社会人野球への思いを語り合ってもらった。

権藤 プロ野球も開幕するけれど、実は開幕投手はやったことがないんだ。1年目に35勝して、2年目は開幕かなと思ったら、肩が引っかかる感じになって、春先全然だめだった。3年目、さすがに今度は開幕投手だろう、と思ったら監督が代わってね。いつも開幕第2戦だった。

野茂 若いころは、自分よりもチームのリーダー格の人が先発してくれればいいなと思っていたし、そこまでこだわってはいなかったです。

権藤 性格的に、野茂は開幕で勝とうと何しようと、トータルで結果が残せるかどうかが大事だと考えているんだね。開幕戦でもどこでも、いつも同じように投球できる強さがあるから、あれだけの成績を残せたんだ。

野茂 プロに入って2年目以降はどこ(何番目)のローテーションでも、とにかく休まずに投げたかった。それだけですね。

語り合う権藤氏(左)と野茂氏

語り合う権藤氏(左)と野茂氏

「一番大事なのは開幕3戦目」

権藤 監督になって思ったのは一番大事なのは開幕3戦目ということ。監督ってのは一番悪いことしか考えないから、もし2連敗したら、と思うんだよね。3連敗は絶対できん。だったら3戦目に一番しっかりした先発を、と思うんだ。横浜(現DeNA)で優勝した1998年の開幕は3戦目に一番しぶとい野村弘樹を当てたんだ。そうしたら3つとも勝って、波に乗れた。

野茂 権藤さんが現役のときの監督は誰でした?

権藤 濃人(渉)さん。鬼みたいな人でね。

野茂 その監督も、もし3連敗したら、と考えて権藤さんを2戦目と考えたのではないですか。

権藤 いやあ、そうじゃないんだ。新人の年の開幕戦。後楽園球場の巨人戦で与那嶺(要)さんのソロで、九回に1点勝ち越した。そしたら「権藤、ブルペンに行け」って。第1戦から抑えですよ。

野茂 「権藤、権藤、雨、権藤」ですもんね。最初からそんな感じだったんですね。

権藤 何しろ、真夏でも真っ昼間に試合をするノンプロを経験してるからね。プロはお天道様の下でやるわけじゃなくて、電灯の下(ナイター)でやるんだから、毎日でも投げられると思っていたんだ。当時の九州地区はブリヂストンタイヤも強いけれど、日鉄二瀬とか炭鉱チームが強かった。八幡製鉄もあったし、ノンプロが盛り上がっていたよね。4連戦、5連戦、毎日投げても最後に負けて、都市対抗に出られない。でもあの厳しい戦いで鍛えられた。当時は社会人がプロへの登竜門になってたんだけれど、最近社会人のチーム自体が減ったし、レベル的にはどうなのかな。

野茂 金属バットから木製バットになったことで、魅力が半減してるのかな、とも思っているんです。投手は木のバットになったら楽です。アマチュアのレベルでは木で打っても飛ばないですから。金属だったころはガンガン本塁打が出ていましたもん。それでも点を取られないように投げなきゃいけなかった。また、企業チームは減りましたが、クラブチームが増えたこともあって、当たり前のように企業チームが勝ち上がるわけです。何か面白いアイデアがほしい。

権藤 うち(ブリヂストンタイヤ)は午後2時まで仕事をしていたけれど、日鉄二瀬なんかは仕事は午前中だけで、午後はずっと野球だもんね。社会人といってもセミプロだからね。だから野茂のクラブをみたとき、これが本当の社会人、アマチュア野球だと思ったよね。みんな働きながら野球をしている。野球も教えてはいるんだけれど、魂を訓練しているんだね。

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