グーグルマップに不具合 ゼンリンとの契約に変更か

2019/3/23 14:31 (2019/3/23 21:15更新)
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米グーグルの地図アプリ「グーグルマップ」上で、道路が消えるなどの不具合が発生している。これまで地図情報を提供していたゼンリンとの契約に変更が生じたとの見方が強い。両社は具体的なコメントを避けているが、不具合の収束に時間がかかる可能性もある。

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グーグルマップでは21日ごろから有料道路と一般道路の見分けがつきにくかったり、道が一部消えたりしていることがインターネット上で指摘されている。これまであったバス停などの表示も消えているという。グーグル日本法人は23日、「素早い解決に努めており、内容を調査している」とコメントした。

グーグルは6日、ストリートビュー画像、交通機関を含む第三者機関の情報などを使った新しい地図を開発し、数週間以内に提供を始めると発表した。地図データをダウンロードできる「オフラインマップ」機能も盛り込むとしていた。地図をダウンロードすればネットに接続しなくても見られるようにする機能で、グーグルマップのヘルプセンターによると、地域によってはこれまで契約上の制限などを理由に提供していない。

今回の不具合の原因として、グーグルが新たな地図サービスに転換する際に、同社に地図情報を提供してきたゼンリンとの契約変更があったのではないかとの観測が広がっている。グーグルがダウンロード機能など自前のサービスを拡充する中で、ゼンリンとの契約を見直す必要があったとの見方だ。

実際、グーグルマップの地図データの著作権表記からゼンリンの名前が消えている。ゼンリンは人手を介して街路や標識を測定しており、精密な地図データをグーグルに提供していた。

契約変更について、グーグルは「個別の契約についてはコメントしていない」と話した。ゼンリン側も「グーグル社のサービスについて仕様や契約に関する回答は控える」とした。

また米国の地図作製サービス会社、マップボックスが20日、ゼンリンから地図データの提供を受けることを発表した。その直後からグーグルマップの不具合が起きていることから、ゼンリンとの契約変更との関連性が指摘されている。

マップボックスは企業のウェブサイトなどに地図を組み込むためのサービスを提供している。ゼンリンとの協業で「小都市や地方の小さな道まで、詳細な情報を英語と日本語の両方で提供できる」という。マップボックスにはソフトバンク・ビジョン・ファンドが出資している。

ゼンリンは2005年からグーグルに地図情報を提供してきた。22日の東京株式市場では、グーグルとの契約解除の観測が広がり、ゼンリン株は大きく売られた。一時制限値幅の下限(ストップ安)となる前営業日比500円(17%)安の2457円まで下落。終値は484円(16%)安の2473円となり、東証1部の値下がり率ランキングで2位となった。

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