2019年8月25日(日)

ロシア疑惑の捜査終了 米司法省、週末にも議会報告

2019/3/23 6:09 (2019/3/23 7:20更新)
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【ワシントン=中村亮】バー米司法長官は22日、トランプ大統領周辺とロシアの不透明な関係をめぐる疑惑「ロシアゲート」に関する捜査が終了したと発表した。捜査を仕切ったモラー特別検察官から捜査報告書を受け取った。バー氏は週末にも「主要な結論」を議会に報告し、一般にも公開する見通しだ。トランプ氏の不正行為の認定が最大の焦点となる。

モラー特別検察官は捜査報告書をバー司法長官に提出した=ロイター

モラー特別検察官は捜査報告書をバー司法長官に提出した=ロイター

バー氏は22日に議会に宛てた書簡で、報告書の内容に関して「できる限りの透明性を保つと約束する」と強調した。議会に伝える「主要な結論」以外の情報開示もできるだけ進めると強調した。米メディアによると、司法省高官はモラー氏が追加で訴追する人物はいないと語った。

サンダース大統領報道官は22日、「今後の段階は司法長官に委ねられる。ホワイトハウスは報告書の内容を説明されていない」とする声明を発表した。報告書がトランプ氏の不正行為を認定していれば、トランプ氏の弾劾につながる可能性があり、政権の命運を左右する。

モラー氏は米連邦捜査局(FBI)元長官で、2017年5月に特別検察官に就任した。16年の米大統領選でトランプ陣営とロシアが共謀した疑惑を捜査。疑惑の捜査をトランプ氏が妨害した疑いも捜査対象とした。トランプ氏に犯罪行為が見つかれば議会下院が同氏の弾劾に踏み切る可能性がある。

米メディアによると、モラー氏はこれまでに37個人・団体を起訴した。トランプ陣営で選対委員長を務めたポール・マナフォート被告や陣営元顧問のロジャー・ストーン被告、トランプ氏の元顧問弁護士マイケル・コーエン被告といった元側近が含まれる。ロシアについては、大統領選に干渉した軍情報機関員やインターネットで偽情報を拡散した組織が起訴された。

捜査ではロシアとの共謀が疑われる事例が明らかになった。16年6月、トランプ陣営幹部は大統領選のライバルだったヒラリー・クリントン元国務長官に不利な情報を持ちかけたロシア人弁護士と面会した。不正に入手した情報などを提供されていれば、外国人からの選挙支援を禁じる連邦法違反になる可能性がある。

捜査妨害については、トランプ氏が17年5月に当時のコミーFBI長官を解任した件が焦点だ。特別検察官がトランプ氏に捜査を妨げる意図があったと認定すれば罪に問われかねない。初期段階のロシア疑惑の捜査を指揮したコミー氏によると、トランプ氏は捜査の打ち切りを求めていたという。

今後の焦点は、バー司法長官が捜査報告書をどの程度まで議会に開示するかに移る。バー氏には全面公開する義務はない。司法省には、現職大統領を起訴しない慣習があり、不起訴の人物の捜査結果は原則として開示しない。トランプ氏の弾劾の可能性を探る野党・民主党にはトランプ氏の「不正行為」が隠蔽されるとの懸念が広がる。

トランプ氏に対する不信感が米国民の間で高まれば、20年の大統領再選をめざす同氏にとって逆風になる。政権・与党と野党の対立が激しくなれば、法律制定や予算成立で協力する機運が乏しくなり政策の停滞に拍車をかける懸念もある。トランプ氏はロシア疑惑の捜査を「魔女狩りだ」「でっちあげ」などと厳しく非難してきた。

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