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習氏、イタリア大統領と会談 「インフラで協力」一帯一路で接近

EU、米は警戒

【ローマ=細川倫太郎】イタリアを訪問中の中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席は22日、ローマでマッタレッラ大統領と会談した。会談後の共同記者会見で習氏は「インフラや港湾などの分野で協力を深めたい」と述べ、イタリアとの連携強化に意欲を示した。習氏は23日にコンテ伊首相と会い、中国が推進する広域経済圏構想「一帯一路」で協力する覚書を交わす見通しだ。

中国の習近平国家主席はイタリアとの経済の連携強化に意欲を示した(22日、ローマ)

中国国家主席のイタリア訪問は約10年ぶり。習氏は王毅外相らを引き連れて、21日にイタリアに到着した。ローマ市内は厳戒態勢が敷かれ、会談場所となったローマ中心部の大統領府には内外から多くの報道陣が集まった。

イタリアと中国はかつて古代のシルクロードで結ばれ活発な貿易で繁栄してきた。習氏は「古代のシルクロードを再生させたい。中国は双方向の貿易と投資の流れを望んでいる」と述べた。マッタレッラ氏も「(一帯一路は)両国のビジネスの協力を増やす枠組みになる」と歓迎した。伊ANSA通信によると、マッタレッラ氏は習氏にイタリア製品の輸出に向け障壁を取り除くよう求めた。

イタリアは高い失業率など厳しい経済環境に苦しんでおり、中小企業の倒産なども相次いでいる。一帯一路への協力で中国から巨額の投資を呼び込み、経済活性化の起爆剤にしたいという思惑がある。ディマイオ副首相は「(一帯一路の覚書の署名は)我々にとって偉大なチャンスで、イタリア企業の輸出も拡大できる」と指摘する。

だが、欧州連合(EU)は中国を「競合相手」として重要インフラへの影響力拡大を懸念し、イタリアと中国の接近を警戒する。米国家安全保障会議(NSC)も「中国の虚栄心に満ちたプロジェクトに正当性を与えるべきではない」と強調。イタリア側は「覚書に法的拘束力はなく、相当な注意をもって参画する」(コンテ首相)として、欧米の不満を抑えようとしている。

今回、中国からは約200人の政府関係者や経営者が同行。中国企業とイタリア企業の間で多くの提携なども結ばれるとみられる。習氏は23日のコンテ首相との会談後、シチリア島の湾岸都市パレルモに向かう。その後にモナコ、フランスを訪れ、26日にパリでメルケル独首相、マクロン仏大統領、EUのユンケル委員長と会談する予定だ。

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