2019年6月17日(月)

ラグビー

サンウルブズ、SR除外 協会の消極姿勢響く

2019/3/22 22:00
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スーパーラグビー(SR)の日本チーム、サンウルブズが2020年シーズンを最後に大会から除外されることが決まった。主催団体のサンザーが22日、発表した。日本代表の多くが所属し、ファンの支持も厚いチーム。今秋のワールドカップ(W杯)以降の代表強化やファン獲得に大きな痛手となる。除外の背景は日本ラグビー協会の消極的な姿勢があった。

サンウルブズは今季も1勝4敗と苦戦している(チーフス戦で突進する山下)=AP

サンウルブズは今季も1勝4敗と苦戦している(チーフス戦で突進する山下)=AP

日本協会は16~20年にSRに参戦する契約をサンザーと締結。サンウルブズを創設したが、サンザーは21年からの1チーム削減を決定。サンウルブズが対象になった。

引き金はサンザーを構成する南アフリカなど4カ国の懐事情だった。現行の15チーム3地区制より14チーム総当たりの方が、放映権料を多く出せるとテレビ局が主張。サンザーは契約延長の条件にこの穴埋めなど年間約10億円を要求、日本が断った。目先の金に飛びついたサンザーは短絡的だが、日本協会の姿勢を疑問視する声も強い。

協会で力を持つ森喜朗名誉会長はSRへの反感を公言する。坂本典幸専務理事はその影響を否定するが、10人以上の協会関係者が同じ見方をする。「専務理事と実力者の河野一郎副会長は森氏の意向に沿う形で、SR撤退を前提にしてきた」

契約延長の交渉では河野、坂本両氏の消極姿勢にサンザーが度々、失望を表明。23年W杯の開催国を決める国際投票でもフランスに手持ちの2票の両方を入れ、南アは落選。サンザーから何度も批判を受けてきた。「サンザーがこの数年、不信感を募らせた結果が最後通告の金銭要求だった」と協会幹部は言う。

記者会見するジャパンエスアールの渡瀬代表理事(左)と日本ラグビー協会の坂本専務理事=時事

記者会見するジャパンエスアールの渡瀬代表理事(左)と日本ラグビー協会の坂本専務理事=時事

「厳しい要求はのめない」と坂本専務理事は言うが、「協会がSRの意義を本気で検討していれば違う道があった」と協会幹部。「他の参加国同様、サンザーに出資をすれば放映権料の分配を新たに得られたし、除外チームを決める会議にも人を送れた」。サンウルブズは国内屈指の観客数を持つ。ジョセフ代表ヘッドコーチも「国際舞台で戦うためにSRは必要」と主張してきた。現場やファンの願いより、内輪の論理を優先したとみられても仕方がない。

協会がすがるのは国際統括団体が検討する新世界大会。日本と強豪国の対戦が増え、強化に影響は出ないという理屈だ。ただ、こちらも成立は微妙。いずれの大会もなくなった場合、「代表強化は後退する」と坂本専務理事も認める。自国開催のW杯を前に、ラグビー史に残る失態となりかねない。(谷口誠)

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