英離脱、4月12日までの決断求める EU首脳会議

2019/3/22 8:33 (2019/3/22 10:20更新)
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【ブリュッセル=森本学、中島裕介】英国を除く欧州連合(EU)首脳27カ国は21日、英国のEU離脱の延期を巡り協議した。英とEUがまとめた離脱合意案を英議会が可決すれば5月22日まで、可決できなければ4月12日まで離脱を延期することで合意した。メイ英首相が提案した6月末までの延期案は却下した。

離脱を巡り、EU首脳会議は英国に早期決断を迫った(21日、ブリュッセル)=ロイター

離脱を巡り、EU首脳会議は英国に早期決断を迫った(21日、ブリュッセル)=ロイター

メイ首相は22日未明の記者会見で「EUと合意した離脱案を国民に届けることに全力を注ぐ」と語った。3月最終週に予定する議会での可決に改めて決意を示した。離脱案が否決された場合については「合意なき離脱か長期の延期になる」と述べ、無秩序な離脱の可能性が残っていることを認めた。首脳会議でのEUとの合意には特に不満を示さなかった。

EU首脳らは離脱日が目前に迫っても、離脱方針を巡って分断する英政治の混迷に態度を硬化させている。メイ政権は離脱合意案について、2度にわたって英議会で承認を得られていない。EU側は3度目の採決でも否決された場合に備え、英側にこれ以上の議論の先延ばしをしないよう、期限を区切った形だ。

一方、EUは英議会が離脱案を可決した場合は、5月22日までの離脱延長を認める。EUは5月23~26日に欧州議会選挙を控えており、それを越える延長には欧州議会選に英国が参加する必要があるとの立場だ。

ただ、メイ首相はEUからの明確な離脱を実現するため、欧州議会選への不参加を表明してきた。メイ氏は記者会見で「国民は2016年の国民投票で離脱を選んだのに、なぜ議会選に投票するのか疑問を持つだろう」と改めて否定的な見解を示した。

EUは5月末までの離脱延期で、円滑な離脱に必要な法的整備の時間は十分確保できるとみている。この場合、5月22日から当面、英とEUの関係を現状のまま維持する「移行期間」が発動する。企業などはEU離脱に必要な準備の時間を確保しやすくなる。

EUのトゥスク大統領は21日、首脳会合後の記者会見で「すべての選択肢がまだ残されている」と指摘した。経済の混乱を招く「合意なき離脱」を回避できるかどうかの最終決着は、英議会の判断次第だと強調した。

長期の離脱になった場合には、2回目の国民投票などを通じてEU離脱を撤回する選択肢もある。メイ首相は記者会見で「離脱の撤回はすべきではない」と指摘した。

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