2019年5月24日(金)

ベネズエラ政府が「殺害や拷問に関与」、国連機関が報告

中南米
2019/3/21 7:07
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【ワシントン=外山尚之】国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)は20日、政情混乱が続くベネズエラで、マドゥロ政権が治安機関や民兵を使い、国民に対する殺害や拷問などの弾圧を加えていると指摘する報告書を公表した。一方、米国の制裁について「経済危機に追い打ちをかけ、基本的人権や福祉に対する抑圧になり得る」としてけん制した。

国連の調査団に対し、独裁政権の弾圧を訴えるベネズエラ国民(9日、カラカス)=ロイター

報告書はOHCHRの職員など調査団が現地での聞き取りを元に作成した。ベネズエラでは治安機関や親政府の民兵組織が殺害拷問、身柄拘束などを含む強権的な手段で反政府デモを押さえ込んでいるという。18年だけで205人が当局に殺され、19年1月だけで37人が新たに殺害されたと報告した。

ベネズエラ国民を取り巻く環境は2018年の調査から大幅に悪化しているとしており、公共交通網の崩壊や教師の不在などで100万人以上の子供が学校に通えていないと分析している。今後、米国の制裁でこうした状況が悪化する懸念があるとしている。

ベネズエラではマドゥロ政権と野党指導者のグアイド国会議長の対立が続いており、歩み寄りの気配はない。報告書では「すべてのステークホルダー(利害関係者)による共通の合意に基づく政治的な解決が必要だ」としているが、実現は困難な状況だ。

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