2019年6月25日(火)

再処理工場の審査、異例の「合格証」草案

2019/3/20 16:30
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原子力規制委員会は20日の定例会合で、日本原燃の使用済み核燃料再処理工場(青森県六ケ所村)の安全審査を巡り、事実上の合格証に当たる「審査書案」の草案を公開した。委員からは航空機落下や重大事故の対策、活断層の評価など広範な論点で説明の充実や追加の審査会合を求める指摘が相次いだ。審査は最終盤を迎えたが、先行きを見通せない状況だ。

規制委の審査は定例会で審査書案を了承すると合格が内定する。これまで原子力発電所などの審査で草案段階の審査書案を公開して議論したことはなく、異例の対応となった。規制委にとって再処理工場の審査は前例がなく、慎重に安全対策の確認を進めている。

審査書案の草案は約240ページあり、原子力規制庁の審査チームが作成した。規制委員からは航空機落下や高レベル廃液が固まる「蒸発乾固」、水素爆発、火災など多くの項目について「審査の考え方が読み取れない」などと説明の充実を求める指摘が相次いだ。航空機落下を想定した対策や、活断層の評価で根拠となる地質調査のデータなどを公開の審査会合で説明することも要求した。

原燃は8日に修正書類(補正書)を規制委に提出したが、既に説明が不十分な項目や誤記が見つかっているという。追加の審査会合の議論も踏まえ、さらなる補正書の提出が必要になる。

規制委の更田豊志委員長は20日の記者会見で「(審査書案をとりまとめる時期の)見通しはない」と述べた。再処理工場の審査は申請から5年以上が過ぎたが、最終盤になっても足踏みが続く。

再処理工場は原発の使用済み燃料からプルトニウムやウランを取り出す施設で、国の核燃料サイクル政策の中核を担う。原燃は2021年度上期の工場完成、下期の操業開始を計画する。

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