2019年5月23日(木)

「景気回復」判断変えず 月例報告、表現は下方修正

経済
2019/3/20 17:45
保存
共有
印刷
その他

政府は20日、3月の月例経済報告を公表し、景気の総括判断について「緩やかに回復している」から「このところ輸出や生産の一部に弱さもみられるが、緩やかに回復している」に変更した。景気回復が続いている認識を維持しつつ、足元の輸出や生産の落ち込みを反映して表現ぶりを下方修正した。総括判断の下方修正は2016年3月以来、3年ぶりとなる。

月例経済報告は、政府が様々な統計や状況を総合的にみて総括判断を決める。下方修正しても景気後退に入ったとの認識を取らない場合もある。前回、下方修正した16年3月も景気回復が続いていたとの立場だ。

政府は1月、12年12月に始まった景気回復が戦後最長を更新した可能性に言及。エコノミストからは景気が既に後退局面に入っているとの声も出ているが、内閣府の担当者は「今あるデータでは、景気が緩やかに回復しているという判断は変わらない」としている。

下方修正した理由は中国経済の減速が大きい。同国内で米国との貿易戦争や経済の先行き不透明感から投資や生産が控えられ、日本からの輸出が情報関連材を中心に弱含んでいる。この影響で生産も落ち込み、1月の鉱工業生産指数は前月比で3カ月連続低下。内閣府は1月の景気動向指数に基づく機械的な判断で、景気後退の可能性を示唆する表現に下方修正した。

月例報告でも、14の個別項目のうち「生産」を「一部に弱さがみられ、おおむね横ばい」と2カ月連続で下方修正した。ただ内閣府は「輸出は国内総生産(GDP)の18%にすぎず、7割を占める個人消費と設備投資などの内需は増加が続いている」と説明。良好な雇用・所得環境や高水準にある企業収益を背景に「緩やかな回復」は続いていると判断した。

先行きは前月と同じ「緩やかな回復が続くことが期待される」を明記したうえで「当面、一部に弱さが残る」も加えた。中国が相次いで景気刺激策を打ち出しており、政府は今後数カ月かけて海外経済が日本経済にどう影響するかを見極める。

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報