2019年6月25日(火)

LIXIL潮田氏になぜ退任要求? 3つのポイント

3ポイントまとめ
2019/3/20 11:30
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LIXILグループの経営が揺れています。創業家出身のトップ、潮田洋一郎会長兼最高経営責任者(CEO)らに対し、英投資会社など複数の機関投資家が退任を求める株主提案をすることが明らかになりました。経営陣の刷新に向け、臨時株主総会を開くよう要求する異例の事態です。なぜ退任要求に至ったのか、経緯と今後の展開のポイントを整理します。

LIXILグループの瀬戸欣哉社長(写真左)と潮田洋一郎会長兼CEO

LIXILグループの瀬戸欣哉社長(写真左)と潮田洋一郎会長兼CEO

(1)機関投資家が潮田氏らに対し反発しているのはなぜ?

LIXIL現経営陣への退任要求は、英投資会社マラソン・アセット・マネジメントや同ポーラー・キャピタルなど計5社程度の機関投資家が共同で株主提案をするものです。2018年秋にLIXILのCEOが交代した人事の経緯が不透明で、企業統治に問題があると主張しています。

具体的には当時CEOだった瀬戸欣哉社長が退任し、取締役会議長だった潮田氏が会長兼CEOに、社外取締役だった山梨広一氏が社長にそれぞれ就くとした人事です。マラソンや世界最大の資産運用会社である米ブラックロックなどが、人事に疑義を呈する書簡を送付。会社側は株主の一部向けに説明会を開くなどして対応しましたが、納得を得られていません。

LIXILは11年、アルミサッシなどを主力とするトステムや衛生陶器を手掛けるINAXなど5社が合併して発足しました。当時グループCEOを務めていたのが、トステム創業家出身の潮田氏です。LIXIL株を2%強保有しています。一方の瀬戸氏は16年にLIXILのCEOに就任しました。工具のネット販売会社MonotaRO(モノタロウ)を興した手腕を潮田氏に買われ、「プロ経営者」として経営のかじ取りを任されました。

LIXILのCEO交代、米ブラックロックや英マラソンが疑義

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(2)瀬戸前CEOの退任はどう説明された?

人事の理由については、交代を発表した昨年10月から同年末にかけ、潮田氏は経営方針の違いを強調し瀬戸氏も納得して辞任したとの説明を繰り返していました。しかし、19年2月にLIXILが公表した外部の弁護士らによる検証結果では、瀬戸氏に辞任の意思がなかったのに、意思を持っているような誤解を指名委員会に与える言動を潮田氏が行い、人事案が決まったとわかりました。

それでも検証結果は人事を「適法、有効」だと結論づけましたが、機関投資家など一部株主は「当時の説明が虚偽だった」と強く反発。LIXILが企業統治において「異常な状況」にあるとの疑念を深めています。

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(3)臨時総会開催へ、カギ握る外国人株主

6月には定時株主総会が開かれますが、マラソンなどの機関投資家はその前に臨時総会の開催を求め早期決着をはかる構えで、きょう20日午後にも正式に発表します。会社法に3%以上の議決権がある株式を6カ月以上保有する株主は総会招集を求めることができるとの定めがあり、マラソンなどの保有比率合計は3%を超えるもようです。

今後の焦点は臨時総会の開催や議決の行方です。株主提案を受けるLIXILの取締役会は、臨時総会の開催に反対することも予想されます。ただ株主側は総会の招集許可を裁判所に申し立てられるため、開催される公算が大きいです。総会での役員解任案の可決には過半数の賛成が必要となり、株主の約4割を占める外国人株主の動向がカギを握る見込みです。

LIXIL株主、潮田氏退任を要求

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