GM、ブラジル工場に3000億円投資 税制優遇で
【ワシントン=外山尚之】米ゼネラル・モーターズ(GM)は19日、ブラジル・サンパウロ州の2工場に100億レアル(約2960億円)を投資すると発表した。同社は今年に入りブラジル市場からの撤退を示唆していたが、サンパウロ州政府が税制優遇策を導入したことで再び工場への投資にかじを切る。

2020年から24年にかけ、サンカエタノドスルとサンジョゼドスカンポスの2工場に投資し、新車種の生産をはじめるという。1万5000人の雇用を守った上で、新たに400人を直接雇用すると表明した。
GMはブラジルの乗用車市場でシェア首位だが、小型車が中心で、利益が出にくい構造となっていた。GMはブラジルからの撤退を検討しているとあえて表明することで、サンパウロ州政府から自動車業界の新規投資に対する減税を引き出していた。