2019年6月26日(水)

19年公示地価、地方圏「上昇・横ばい」過半に

2019/3/20 6:30
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国土交通省が19日発表した2019年1月1日時点の公示地価の全国全用途平均は4年連続の上昇となった。インバウンド(訪日外国人)需要や、人手不足による雇用環境の改善が全国に広がり土地への需要が高まっている。地方圏でも上昇・横ばいの地点数が下落を上回り、過半を占めた。地方4市(札幌、仙台、広島、福岡)の上昇率は住宅地、商業地ともに三大都市圏を上回っている。

■東京圏 商業地は4.7%上昇した。上昇は6年連続となり、上昇地点数が全体の9割近くを占めた。リーマン・ショック後の09年1月1日は上昇地点がゼロだったため、この10年の変化は際立つ。東京都内は23区すべてが上昇し、大田を除く22区で上昇率が5%以上だった。特に台東は11%と高い。浅草を中心に訪日客が増え、店舗・ホテルの需要が高まった。多摩地域は武蔵野、立川の上昇率が5%を超えた。横浜、さいたま、千葉は3~4%の上昇だった。

住宅地は1.3%上昇し、6年続けて前年を上回った。上昇地点の割合は6割。都内は23区すべてで上昇し、上昇率5%以上も増えている。多摩地域や都以外で5%以上上昇したのは千葉県君津市のみ。値下げ措置が続くアクアラインを使って都内に通勤する住民が増えているという。

■大阪圏 商業地は6.4%上がり、上昇幅も前年の4.7%から拡大した。全国の商業地の上昇率トップ10に大阪府(4地点)と京都府(3地点)の計7地点が顔を出した。

大勢の訪日外国人客らでにぎわう黒門市場(大阪市中央区)

大勢の訪日外国人客らでにぎわう黒門市場(大阪市中央区)

訪日外国人客が多い大阪市の黒門市場にある調査地点は上昇率が44.4%と全国2位。昨年の大阪北部地震や台風21号の影響は短期間にとどまった。京都市は観光地が集中する東山区の上昇率が高かった。

住宅地は0.3%上昇し、上昇幅も前年の0.1%から拡大。上昇率1位は大阪府箕面市の北大阪急行の新駅予定地周辺の19.3%。京都市はゲストハウスなどの需要の多い東山区、神戸市は灘区のJR摩耶駅近くの上昇が目立った。

■名古屋圏 商業地は前年比で4.7%上昇し、18年(3.3%)の伸びを上回った。住宅地も1.2%上昇と、伸び率が高まった。

名古屋駅前の再開発が地価を押し上げている(名古屋市中村区)

名古屋駅前の再開発が地価を押し上げている(名古屋市中村区)

商業地はリニア中央新幹線の開通を見込んだ再開発期待の強い名古屋駅周辺が人気だ。ただ同駅周辺のオフィス供給が限られるため、駅から若干離れた伏見や栄地区といった名古屋の中心部でも地価上昇が目立つ。栄地区では大型の再開発計画が相次いでいるうえ、マンションとの競合も地価を押し上げている。

愛知県の住宅地では長久手市のほか、豊田市や刈谷市などの上昇率が高い。自動車関連産業の好調を背景に根強い需要がある。一宮市では名古屋駅への利便性が高い駅の周辺で都心部と同じぐらいのマンション需要があるという。

■地方圏 全用途で上昇地点が全体の33%、横ばいが19%と合計で52%となり、下落の48%を上回った。比較可能な07年1月1日以降で下落が半数を割るのは初めて。

商業地は1.0%上昇と2年連続のプラスだ。上昇地点の割合は4割に近づく。なかでも札幌、仙台、広島、福岡の地方4市は96%の地点が上昇。福岡市の上昇率が12.3%、仙台市が10.7%だった。都道府県別にみると佐賀県が上昇に転じた。同県鳥栖市は1.8%上昇。有力アウトレットモールが拡張に着手し、周辺に影響を与えている。

住宅地は0.2%上昇と27年ぶりに上昇。上昇地点の割合は3割だった。都道府県別では石川、山口の2県が上昇に転じた。前年の変動率が0%だった北海道と佐賀県も上昇が明確だ。

▼三大都市圏の範囲 東京圏は東京都区部全域と多摩地区(奥多摩町、檜原村を除く)、神奈川県の一部(横浜市、川崎市、相模原市、横須賀市など)、千葉県の一部(千葉市、船橋市、市川市、浦安市など)、埼玉県の一部(さいたま市、川越市、川口市、越谷市など)、茨城県の一部(取手市、守谷市など)。
 大阪圏は大阪府全域と兵庫県の一部(神戸市、尼崎市、西宮市など)、京都府の一部(京都市、宇治市など)、奈良県の一部(奈良市、天理市など)。
 名古屋圏は愛知県の一部(名古屋市、一宮市、岡崎市など)と三重県の一部(四日市市、桑名市など)。
 それぞれ首都圏整備法や近畿圏整備法、中部圏開発整備法などの対象地域を指す。

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