2019年4月20日(土)

愛知の公示地価、商業地6年連続上昇 栄・伏見が人気

中部
2019/3/19 18:04
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国土交通省と中部3県が19日発表した2019年1月1日時点の公示地価は、愛知県の商業地が6年連続で上昇した。2027年のリニア中央新幹線の開通をにらみ、名古屋駅周辺に加え、伏見や栄といった名古屋市中心部の人気が高まっている。土地の供給が限られるなか、オフィスとホテル、マンションなどの競合もあって地価を押し上げている。

商業地の上昇率1位だった大善新館(名古屋市中区)

商業地の上昇率1位だった大善新館(名古屋市中区)

愛知県内の商業地は前年比の上昇率が4.6%と、18年(3.2%)から伸び率が高まった。最も地価の上昇率が高かったのは名古屋市中区錦2丁目エリアにある土地。上位5地点は同市中区と東区が占め、いずれも20%を超える伸びだった。

オフィス仲介の三幸エステート(東京・中央)によると、2月のオフィス空室率は名駅エリアが1.2%で「解約があった日に、新規の申し込みが入る状態」(同社の妹尾哲也名古屋支店長)。名駅周辺のオフィス供給が限られる中、栄(3.3%)と伏見(1.6%)も、需給均衡の目安とされる5%を下回る。

9月に完成予定の「鹿島伏見ビル(仮)」(中区)はすでに「ほぼ満室の状態」(鹿島)だ。20年には「名駅一丁目計画(仮)」(西区)、21年には「名古屋三井ビルディング北館(仮)」(中村区)などが完成予定だが、オフィスビル総合研究所(東京・中央)の調査では、21年まで名古屋市では中型以上のオフィスビルへの需要は供給を上回るという。

住宅地も1.2%上昇と、前年(0.7%)の伸びを上回った。上昇は7年連続。上昇率の上位5地点は名古屋市中区と東区に集中しており、全国でもすべてが上位10地点に入った。東京カンテイ名古屋支店の有馬義之ゼネラルマネージャーは「交通の利便性が高い都心部が居住地として見直されている」と指摘。ホテルとの競合も、地価を押し上げているとみる。

名駅周辺の再開発が一巡するなか、栄・伏見エリアが職住の両面から人気を集めている。地価上位は1位が名駅東側にある「名古屋近鉄ビル(近鉄パッセ)」。4.2%上昇と伸びが鈍化した。一方、栄にある「名古屋三越」は23.5%上がり、名駅と栄の格差が縮小している。

市区町村別では、住宅地の上昇率の1位の長久手市、2位の豊田市は変わらず。3位の刈谷市、4位の大府市はともに前年より順位を上げた。自動車産業の好調を背景に、根強い住宅需要があるという。尾張一宮駅の駅周辺のマンションが高い人気を示すなど、利便性が高い郊外でも地価が上昇。リニア開通をにらみ、名古屋駅にアクセスしやすい地域の人気が高まっている。

名古屋市内では、港区が商業地、住宅地ともに11年ぶりに上昇に転じた。18年9月に再開発地区「みなとアクルス」で大型商業施設が開業するなど、再開発への期待が背景にある。「都心部の物件の品薄感が波及している」(不動産鑑定士)との指摘も出ている。

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