2019年4月19日(金)

トルコ大統領、銃乱射の映像利用で批判

中東・アフリカ
2019/3/19 18:00
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【イスタンブール=佐野彰洋】ニュージーランド(NZ)で発生した銃乱射事件を巡り、トルコのエルドアン大統領が批判にさらされている。実行犯が交流サイト(SNS)に投稿したモスク(イスラム教礼拝所)襲撃の映像を選挙集会で流し、イスラム保守層が主体の支持基盤固めに利用したためだ。NZ政府は「完全に不公正だ」と反発している。

エルドアン氏は銃乱射事件の映像を選挙集会で流した=ロイター

15日にNZのクライストチャーチで起きた事件では50人が死亡した。実行犯ブレントン・タラント容疑者(28)は犯行の様子をフェイスブックで生中継し、映像が拡散した。SNS各社は削除に奔走、NZ政府はこの映像の拡散や視聴が違法になると認定した。

トルコでは31日に統一地方選が迫るが、昨夏の通貨危機の影響で経済はマイナス成長に陥りエルドアン氏の与党に逆風が吹く。映像は16、17日の複数の選挙集会で上映され、その様子はテレビで全国に生中継された。

NZのピーターズ副首相は18日、事件の政治利用は「国内外のNZ人を危険にさらし、完全に不公正だ」と反発。哀悼のためにNZを訪れたトルコのオクタイ副大統領らに苦言を呈したという。

タラント容疑者がインターネット上で公開した「犯行声明」にはトルコ人とエルドアン氏を脅迫する記述があった。これに言及する形でエルドアン氏は事件の「真の標的」はトルコだったと指摘。事件は「単独行動ではなく組織的なものだ」とも述べたが、根拠は示していない。

トルコの最大野党もエルドアン氏に対し「(銃撃の)映像を孫に見せるのか。わずかな票のためだけに意味のあることなのか」と、イスラム教徒の信仰心や恐怖心を刺激する手法を非難した。

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