2019年4月21日(日)

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竹田JOC会長 外堀埋めた「ガバナンスコード」

2019/3/19 9:54
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日本オリンピック委員会(JOC)の竹田恒和会長(71)は19日、東京都内で開かれるJOCの理事会で6月末の任期満了での退任を表明するとみられる。2020年東京五輪・パラリンピック招致の汚職疑惑でフランス司法当局から捜査対象となっている竹田氏は、これまで重ねて潔白を主張している。任期満了での退任にこだわるのは、任期途中で辞任したら疑惑を認めたと受け取られかねないからだろう。

では、なぜ6月末の役員改選を待たずに表明に追い込まれるほど、退任圧力が強まったのか。それは、スポーツ庁が中心となって策定を進めている競技団体の運営指針「ガバナンスコード」の存在が大きい。

日大アメリカンフットボール部の悪質タックル、レスリングの伊調馨選手を巡るパワハラ、日本ボクシング連盟の助成金不正受給など、昨年はスポーツ界の不祥事が相次いだ。いずれも問題の根っこにあったのは、組織のトップや現場責任者が長きにわたって君臨し、権力が集中していた現実だ。意思決定や業務執行において、ガバナンス(組織統治)が機能しない状態に陥っていた。

東京五輪を控え、スポーツに対する国民の関心も高まっている。国はスポーツ界に対する指導監督の姿勢を強め、スポーツ庁は昨年から新たな指針策定に動き出した。それが「ガバナンスコード」である。

25日にも次回会合を開く作業部会では、理事の任期や再任回数の制限のほか、外部役員を一定数の割合で入れる案などが協議されている。諸外国の類似の指針を調査したスポーツ庁によると、理事の任期について英国が「9年を超えないことを目標」とするほか、オーストラリアは「役員の最大任期を10年以内」としている。英国は外部理事についても「25%の独立役員が必要」などと定めているという。

そんなさなか、2月に入って明らかになったのが「就任時70歳未満」とするJOCの役員選任規定の見直しの動きだった。現在71歳で01年の就任から10期目にある竹田会長の続投を前提に事実上の定年延長を模索したものだったが、これが国の議論に逆行すると批判を浴びた。JOC幹部が2月下旬に「竹田体制で東京五輪を迎えるべきだという意見は非常に強い」と公に発言したのも、結果的には竹田降ろしの勢いを加速させたといえる。

スポーツ庁の鈴木大地長官も2月28日の定例会見で「ある程度、再任の回数や定年制について規制があるべきだろう。我々が議論している内容も十分に踏まえて判断すべきだと思う。一般的に長いことやると、どうしても(人事は)よどんでくる」と語るなど、JOCの竹田会長続投への流れをやんわりとけん制していた。竹田会長退任論はJOC内部からではなく、外部から強まって外堀が埋まったのが現実だ。

JOCのある職員は「招致疑惑の問題と定年延長の問題を一緒くたにされた」と残念がる。ただ、仮にフランス司法当局の捜査対象とならなくても、長期政権にあった竹田会長の続投はその是非についてしっかりと議論されてしかるべきだったろう。

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