故人の印鑑届書、相続人の個人情報に当たらず 最高裁

2019/3/18 22:52
保存
共有
印刷
その他

亡くなった人の印鑑届書が、その相続人の個人情報に当たるかどうかが争われた訴訟の上告審判決で、最高裁第1小法廷(木沢克之裁判長)は18日、個人情報には当たらないとの判断を示した。銀行に対して故人の情報の開示を求めるケースは少なくないとみられ、実務に一定の影響を与えそうだ。

個人情報保護法は、個人情報を「生存する個人に関する情報で、その情報に含まれる氏名などの記述から特定の個人を識別できるもの」と規定。本人であれば、情報を扱う業者に開示を求めることができる。

原告の男性は、亡母が口座を持っていた中国銀行に対し、亡母の印鑑届書の写しの開示を請求。訴訟では「故人の財産に関する情報は財産を相続した人の個人情報でもある」と主張し、亡母の印鑑届書が男性本人の個人情報といえるかが争点となっていた。

同小法廷は判決理由で、個人情報に当たるかどうかは情報の内容などを個別に検討して判断すべきだと指摘。亡くなった人の個人情報だったからといって、直ちに財産を相続した人の個人情報に当たるとはいえないとした。

その上で、印鑑届書の印影は母親と銀行との取引に使うために届け出られたもので、男性と銀行との取引に使われることはないなどと指摘。男性の個人情報には当たらないと結論づけた。男性の請求を認めた二審判決を破棄し、請求を退けた。

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]