2019年4月18日(木)

ビッグデータで起業 なぜ米国を選んだか
トレジャーデータ共同創業者・芳川裕誠氏 後編(日経STARTUP X)

スタートアップ
2019/3/22 6:30
保存
共有
印刷
その他

ビッグデータ分析のトレジャーデータは日本人が米シリコンバレーで起業した珍しいケースだ。共同創業者の芳川裕誠氏はなぜ、日本ではなく米国を創業の地に選んだのか。動画配信サイト「Paravi(パラビ)」の日経オリジナル番組「日経STARTUP X」に出演した同氏は、世界の顧客に開かれた米国市場の奥深さを指摘するとともに、日本のスタートアップが成長途上で息切れしがちな理由について持論を語った。

芳川氏は三井物産の職を辞した後、2011年に仲間と3人でトレジャーデータを起業した。「世界を相手にするBtoB(企業間取引)の基盤テクノロジーでは、米国に拠点を置かなければ意味がない」と考えたからだ。米国でサービスを立ち上げれば、欧州やインド、南米からも客が来る。だが、日本で起業すると、言葉の壁もあって対象市場が国内に限定されがちになる。こうした市場性の違いや、多様な投資家が存在するエコシステムのあり方が「米国発」を選択した大きな理由という。

芳川裕誠(よしかわ・ひろのぶ) 1978年生まれ。早大在学中の2001年からオープンソースソフトウエアの米レッドハットに勤務。07年から三井物産のベンチャーキャピタル事業に在籍し、09年に渡米。11年に太田一樹氏、古橋貞之氏と3人で米シリコンバレーにトレジャーデータを設立し最高経営責任者(CEO)に。現在はアームのIoTサービスグループ データビジネス担当バイスプレジデント兼ジェネラルマネージャー。

芳川裕誠(よしかわ・ひろのぶ) 1978年生まれ。早大在学中の2001年からオープンソースソフトウエアの米レッドハットに勤務。07年から三井物産のベンチャーキャピタル事業に在籍し、09年に渡米。11年に太田一樹氏、古橋貞之氏と3人で米シリコンバレーにトレジャーデータを設立し最高経営責任者(CEO)に。現在はアームのIoTサービスグループ データビジネス担当バイスプレジデント兼ジェネラルマネージャー。

同時に芳川氏は、日本で成長企業が息切れしやすいのは「上場の仕組みに原因がある」との持論を、経営コンサルタントのジェフリー・ムーア氏の「キャズム理論」を引き合いに出しながら語った。日本では売上高が10億円を超え、ある程度の利益を出せば上場しやすくなる。だが、その売り上げ規模で利益を出そうとすれば成長投資にブレーキがかかってしまう。するとアーリーアダプター(新製品を初期に採用する顧客層)とアーリーマジョリティー(追随して採用する顧客層)の間にある大きな溝(キャズム)に落ち込んでしまう。米国では上場するために、より大きな売り上げ規模になるまで投資を続けなければならず、結果的に成長を持続できる、と指摘した。

(2019年2月6日収録)

全編を動画配信サイト「パラビ」で配信しています

春割実施中!無料期間中の解約OK!
日経電子版が5月末まで無料!

保存
共有
印刷
その他

関連企業・業界 日経会社情報DIGITAL

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報