2019年3月24日(日)

B型肝炎の賠償請求棄却 「除斥期間経過」、大阪地裁

社会
2019/3/16 9:55
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集団予防接種の注射器使い回しによりB型肝炎ウイルスに感染し肝硬変を発症したとして、兵庫県の男性が国に損害賠償を求めた訴訟の判決が15日、大阪地裁であった。菊地浩明裁判長は、提訴時には発症から22年が経過しており、損害発生から20年以内に提訴しないと賠償請求権が消滅する民法の「除斥期間」を過ぎていたとして、請求を棄却した。

原告は1991年に肝硬変の診断を受けた男性(47)。2010年に合併症の肝性脳症を発症して脾臓(ひぞう)摘出術を受け、13年に提訴した。男性は、症状が悪化した10年時点を除斥期間の起算点と主張していた。

菊地裁判長は判決理由で、男性が10年に合併症を発症したことをもって死亡率が高まったとまでは認められず、手術を受けたことで、肝硬変の症状と肝機能が改善したと指摘。「質的に異なる新たな損害が発生したとはいえない」として、除斥期間の起算点は発症した91年と結論づけた。

B型肝炎を巡る訴訟では福岡地裁が2017年12月、慢性肝炎の再発時を新たな除斥期間の起算点とすることを認め、患者2人が求めた給付金の満額支給を国側に命じた。

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