2019年5月27日(月)

仏文化相「日本文化の変革、若者の心つかむ」
ジャポニスム2018に600万人超

文化往来
2019/3/16 6:00
保存
共有
印刷
その他

リーステール仏文化相=パトリック・スダン氏撮影

リーステール仏文化相=パトリック・スダン氏撮影

フランス各地で2月まで開かれていた日本文化の紹介イベント「ジャポニスム2018 響きあう魂」について、リーステール仏文化相が日本経済新聞の取材に書面で回答した。「日本文化は伝統を残しつつ、変革を続けている。それがフランス人の若い世代も引き付けている」などと日本文化への関心の高まりの理由を分析した。

――ジャポニスム2018へのフランスの反応をどうみましたか。

「イベントは大変な成功だった。600万人を超える人が、日本から運ばれた優れた作品をみることができた」

「ただ私にとって驚きかと言われればそうではない。私たちが好んで言うように『日本文化を最も理解するのはフランス人、仏文化を最も理解するのは日本人』だからだ。19世紀から、日本の芸術家はフランスに影響を与えてきた。両国は昔から互いに関心を持っている」

――印象に残ったイベントについて教えてください。

「非常に多くの素晴らしいイベントがあり答えるのは難しい。ただいくつか挙げると、まず彫刻家・名和晃平の作品がルーヴル美術館のピラミッド内におかれ、多くの訪問者の関心を集めた」

「クリエーター集団チームラボ、現代演出家・宮城聡、建築家・安藤忠雄の作品もあった。絵師・伊藤若冲の花鳥画、奈良・興福寺の仏像展示、歌舞伎と能楽の素晴らしい公演も印象深かった」

――ジャポニスム2018以外では日本文化はどう受容されていると考えますか。

「フランスでの受容には長い歴史がある。文学では三島由紀夫、川端康成にはじまり、最近では村上春樹に人気が集まる」

「映画では、カンヌ国際映画祭で最高賞に当たるパルムドールを衣笠貞之助、今村昌平、黒沢明、是枝裕和が受賞している。漫画、テレビゲーム、日本料理など関心は幅広い」

「毎年7月に開かれる日本文化紹介の博覧会『ジャパンエキスポ』は、日本文化への興味を示す象徴的なイベントだ。日本のあらゆる新しい創造を紹介する大人気のイベントで、フランスで深く根を下ろしている」

「直近でも日本人の芸術家が活躍している。能楽では野村萬、浅見真州、梅若実。仏南西部のアングレーム国際漫画祭では、漫画家高橋留美子に功労賞が贈られた。このようにフランスは日本の芸術家に称賛の意を示してきた」

――今後日本文化はフランスでどんな存在となるでしょうか。

「日本文化への関心と受け止めは極めて好意的だ。なぜなら伝統を守りながら変革を続け、新しさの探求をしているからだ。そのため既存世代だけでなく、若い世代の心もつかんでいる」

――今度はフランスが日本で、仏文化の紹介イベントを実施すると聞いています。

「その通りで、2021年に開催の予定だ。どんなイベントを実施するか担当者が鋭意準備を進めている」

(パリ=白石透冴)

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報