2019年3月19日(火)

行政手続きネットで完結 政府、法案を閣議決定
デジタルファースト法案 引っ越し手続き一元化

政治
2019/3/15 10:00 (2019/3/15 10:43更新)
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政府は15日、行政手続きを原則、電子申請に統一するデジタルファースト法案を閣議決定した。引っ越しや法人設立などの際、パソコンやスマートフォンを使ってインターネット上で申請できるようにする。デジタル化を促すマイナンバーカードの普及へ、一人ひとりに番号を知らせる紙製の「通知カード」は廃止する。今国会での成立を目指す。

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菅義偉官房長官は閣議後の記者会見で、マイナンバーカードの普及が遅れていることを念頭に「国民生活の利便性向上、経済の生産性向上の機会が阻害されている」と指摘。法整備により「行政手続きの利便性向上と国民や企業の負担軽減をはかる」と述べた。

閣議に臨む安倍首相(15日午前、首相官邸)

閣議に臨む安倍首相(15日午前、首相官邸)

マイナンバー法と公的個人認証法、住民基本台帳法を一括改正する。(1)手続きをIT(情報技術)で完結させる「デジタルファースト」(2)同じ内容の情報提供は求めない「ワンスオンリー」(3)民間サービスを含む手続きを一度に済ます「ワンストップ」――の3原則を打ち出した。

まず2019年度から引っ越しに伴う電気やガス、水道の契約変更を一元化する。ネットで住民票の移転手続きをとれば、住所などの情報がそのまま転用されるため、電気やガスの契約の際に改めて入力する必要がなくなる。要介護・要支援認定の申請もネットで完結させる。

20年度には法人設立の負担を軽くする。登記事項証明書の添付の手間をなくし、ネットで申請できるようにする。これまでは法務局に出向いて証明書を取得し、書類を複数の窓口に持参しなければならず、手間がかかっていた。

個人番号や氏名、住所、生年月日などを記載した紙製の通知カードは法公布後1年以内に発行や転居時の更新をやめる。デジタル化の便利さを周知し、マイナンバーカードの取得を促す狙いだ。

新たに生まれた子どもや、日本に住む外国人には別の書類で通知する。海外に住んでいる日本人も、マイナンバーカードを使い納税や年金受給の手続きをネットでできるようにする。今は日本の行政手続きをする際、書面をつくり、郵送でやりとりする必要がある。海外勤務の会社員らから手間の多さを指摘する声があった。

政府は15日の閣議で、戸籍情報とマイナンバーを連携させる戸籍法改正案も決定した。マイナンバーを提示すれば、婚姻届の提出、パスポート(旅券)の発給申請、児童扶養手当の請求手続きなどで、戸籍証明書を取る手間が省ける。本籍地ではない自治体でも戸籍情報を照会できるようになる。

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