2019年5月23日(木)

JR東海 リニア工事、湧水量上限超えれば中断

南関東・静岡
2019/3/13 22:00
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JR東海は13日、リニア中央新幹線の南アルプストンネル静岡工区の工事に伴う大井川の流量減問題で、工事中に発生する湧水量に上限を設定すると表明した。トンネル全体で毎秒3立方メートルを上限とし、それを超えた場合は工事を中断する。これまで静岡県とJR東海は突発湧水などの対応で認識が食い違っていたが、県は「リスク認識の前提が一致した」として議論を進めていく。

JR東海が湧水量の上限設定を説明した中央新幹線環境保全連絡会議(13日、静岡県庁)

13日に静岡県庁で開いた静岡県中央新幹線環境保全連絡会議で、県や専門家に提示した。焦点となる着工時期について、JR東海は「今後、個別議論が続く場合も、並行して本体工事を開始したい」との意向を表明した。

これに対し難波喬司副知事や専門家らは、個別事案を詰めていくうえで、上限の設定値が適切かどうかの判断が変わりうると指摘。「工事着工を急いでいるのは理解できるが、まだ議論が必要」との認識を示した。

JR東海の提案は、トンネル掘削前に小口径の先進ボーリング調査をして、ボーリング穴から10メートル当たりの湧水量の上限を毎秒50リットルと設定。非常口、先進坑、本坑のトンネル全体の上限を毎秒3立方メートルとした。湧水量が設定値に達した場合は、工事を一時中断し、工法の変更や補助工事などの措置をとる。

JR東海の提案を受け、連絡会議は「JR東海のリスク認識について暫定的に容認し、個別事案について議論する」(森下祐一・地質構造・水資源専門部会長)方針を決めた。さらに専門委員からは湧水の具体的な戻し方への質問や、「水量だけでなく、水質や水温の観測も必要だ」との意見が出た。

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