ロシュの免疫薬、乳がんで適応取得 米国で
スイスの製薬大手ロシュは、同社が販売するがん免疫薬「テセントリク」が、進行が早く難治性の乳がんとして知られる「トリプルネガティブ乳がん」の適応を米国で取得したと発表した。がん免疫薬が乳がんで使えるようになるのは初めて。
乳がんの標準治療薬として使われている従来型抗がん剤のパクリタキセルと併用する。日本を含む国際共同試験で、パクリタキセル単独で治療した場合と比べて、病勢の進行がストップすることが確かめられた。
トリプルネガティブ乳がんは乳がん全体の15%程度とされる。
テセントリクは小野薬品工業の「オプジーボ」と同じ仕組みでがんに効果を示す薬剤。国内では中外製薬が販売しており、肺がん向けに承認されている。国内の乳がん向けでは昨年12月に厚生労働省に承認申請した。