/

英議会、EU離脱案2回目の否決 強硬派なお受け入れず

EUへ延期申し入れの公算強まる

【ロンドン=中島裕介】英議会下院は12日夜(日本時間13日未明)、メイ首相が示した欧州連合(EU)からの離脱案を採決し、反対多数で否決した。懸案だったアイルランド国境問題の対応策について英・EUが土壇場で見直し案をまとめたが、与党の強硬離脱派の支持を得られなかった。英議会は13日に「合意なき離脱」の是非を問う採決を行うが、今後の英EU離脱の行方は予断は許さない。

1月に続く離脱案の否決により英国が予定通り3月末にEUから円滑に離脱するのは極めて難しくなった。

英議会は13日に「合意なき離脱」の是非を問う採決を行う。それが否決されれば14日に「3月末の離脱延期」の是非を諮る。2016年6月の国民投票から続いてきたEU離脱の議論は重大な岐路を迎える。

12日の投票には下院議員の定数650人のうち、伝統的に登院しないシン・フェイン党の7人や議長団を除いた議員が参加した。結果は賛成242票、反対391票となり149票差で否決された。1月15日の230票差よりは縮んだものの、今回も与党から85人の大量の造反が出て3ケタの大差がついた。

離脱協議はアイルランドの国境復活を防ぐ対応策をめぐって紛糾が続いている。英・EUの当初案には国境管理の回避策として英全土を関税同盟に残す「安全策」が盛り込まれ、英議会が「EUルールに縛られ続ける」と反発していた。

このためメイ首相とEUは11日に「EUが英国を無期限に安全策に拘束しない」ことなどを盛り込んだ共同文書を追加することで合意した。だが国境管理の回避策が見つからなければ、英が安全策から抜けられない可能性が高い。このため与党の強硬離脱派は法的な実効性が弱いとして、英・EUの再提案への反対を決めた。

メイ首相は12日、否決を受けてぶぜんとした表情で「私はまだEUと合意をして離脱することに情熱をささげている」と語った。土壇場でのEUとの折衝などで激務が重なり、声はしゃがれ、いつもの覇気はなかった。

英国内では13日の議会の採決で「合意なき離脱」が拒否され、14日に「離脱延期案」が可決されるとの見方が有力になっている。ただメイ首相は「離脱延期は解決策にならない」と訴える。今回の結果をみても、延期をしたところで英・EUが折り合う妥協案をまとめるメドはたたない。労働党のコービン党首は「政府の離脱案は明らかに死んだ。議会は新しい提案を一緒に考えるべきだ」と主張した。

すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料

関連トピック

トピックをフォローすると、新着情報のチェックやまとめ読みがしやすくなります。

セレクション

トレンドウオッチ

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
新規会員登録 (無料)ログイン
図表を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した図表はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン