ホンダ、ベア昨年実績下回る1400円で妥結 労使交渉

2019/3/12 23:21 (2019/3/13 8:43更新)
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2019年の春季労使交渉は13日、主要企業がベースアップ(ベア)に相当する賃金改善などの一斉回答を始めた。トヨタ自動車は、会社側が1万700円の賃上げを回答。組合要求の1万2000円を下回った。ホンダや電機大手はベアを6年連続で実施するものの、大手製造業を中心に上げ幅は前年実績を下回る。中国景気の減速などで会社側の業績悪化懸念が強まっているようだ。

ホンダの経営側は英工場の閉鎖を決めるなど世界市場の動向を厳しくみている

ホンダの経営側は英工場の閉鎖を決めるなど世界市場の動向を厳しくみている

トヨタは成長への危機感を強める会社側と、一律配分にこだわった組合側で溝が大きく交渉が難航。06年以来となる回答日当日まで交渉がもつれる異例の展開となった。賃上げ額にはベアに相当する賃金制度改善分も組み込んだ。ベア相当分の実額は非公表。

一時金は組合要求の年6.7カ月分に対して、夏120万円とし、冬の分については秋にも開く労使交渉で決めて支給するとした。回答額は組合要求を下回ったものの、賃金改善や上位資格の導入など一般職の処遇改善、期間従業員の手当の拡大などを盛り込んだ。

今春の賃上げ交渉を巡っては、前年を下回る水準での妥結が相次ぐ。ホンダの労使はベアで、前年実績を300円下回る月1400円で妥結した。パナソニック日立製作所三菱電機など電機大手も同500円下回る1千円で妥結した。

政府は14年から産業界に賃上げを要請しているが、19年交渉では18年には示した数値目標を掲げなかった。国がけん引する「官製春闘」が転機を迎えるとの見通しで始まった賃上げ交渉は、景況悪化への懸念が高まったことで、前年実績を下回る妥結が相次ぐ形となった。

日産自動車は13日、ベアに相当する賃金改善分について、組合が要求していた3000円に満額回答したと発表した。18年の交渉でも組合要求の3000円に満額回答していた。19年交渉の一時金は基準内賃金の5.7カ月とし、組合要求に満額回答した。

19年の賃上げ交渉では、人手不足に悩む流通、外食産業や中小企業がどこまで賃上げを実施し、従業員をつなぎ留めることができるのかが焦点の一つだ。流通や外食、繊維などの労働組合で構成するUAゼンセンでは、パート1人当たりの賃上げ要求幅は約4%と過去最高となった。

福山通運は今回の交渉で、トラック運転手に対し、前年比3倍の月7500円のベアを実施する内容で妥結した。

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