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女子ゴルフ開幕戦V 比嘉に芽生えた責任感
編集委員 吉良幸雄

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2019/3/14 6:30
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ゴルフの全英オープン選手権の舞台、スコットランドの海沿いのリンクスコースを思わせる琉球の雨風に、順目と逆目でまるで速さが違う芝目の強い高麗グリーン。女子ツアーの今季開幕戦、ダイキンオーキッド(琉球GC)は、独特のコンディションに慣れ親しみ、ジュニア時代から出場している地元出身の比嘉真美子(25)、新垣比菜(20)が沖縄県勢として初のワンツーフィニッシュを果たした。また日本ツアー初参戦の宮里美香(29)が8位、米ツアーで奮戦する上原彩子(35)が13位と、地の利を生かした「ウチナンチュー」の活躍が目立った。

32回目となった大会はプロアマ戦が荒天のため中止となり、大会初日から強風が吹き荒れた。沖縄や米アリゾナ合宿でトレーニングや練習を行うなど充実したオフを過ごし、順調な仕上がりで初戦を迎えた比嘉は、開幕前に「天気によって変わるコースなので、風や雨に臨機応変に対応していくのがキーポイント。自然と友達になりながら、コースと向き合えたら」と話していた。その言葉通り、最大瞬間風速18.7メートルを記録、平均ストローク76.18と選手が軒並みスコアを崩した3日目も1アンダーの71と、山内日菜子(22)と2人だけのアンダーパーをマークした。後続に7打の大差をつけ、一人旅の旅支度。「本当に過酷でした」と振り返りながら「一打一打に集中した」結果、独走態勢を築き上げた。

優勝した比嘉は風を味方につけ、コースマネジメントにも頭をフル回転させた=共同

優勝した比嘉は風を味方につけ、コースマネジメントにも頭をフル回転させた=共同

大会4日間を通じ、雨で重くなったフェアウエーはランが出ず、飛距離の出ない選手には厳しい状況。だが決勝ラウンドに進んだ54人中、比嘉の平均飛距離は葭葉ルミ(257.25ヤード)に次ぐ2番目の254.37ヤードと、飛ばしを武器にコースを攻略した。「リズムよくティーショットを振れていた。体が強くなり、軸がぶれにくくなった」。ハードなトレーニングの成果だろう。クラブを振る迫力、スイングスピードは他をしのぐ。本部町出身の比嘉は「風にぶつけるというより、利用して打つ」。風を味方に、コースマネジメントにも頭をフル回転。パット数は4日間平均27.50で1位と、多くの選手を泣かせたグリーン上でも精彩を放った。

今季、3勝と国内メジャー制覇狙う

6月に大相撲の勢関との婚約を発表した昨年は、賞金ランク4位。海外メジャーの全英リコー女子オープンでも4位と優勝争いに加わっている。プロ8年目の今季は、3勝と国内メジャー制覇が目標。これまでは2014年大会の2位が最高だったが、長年の夢だった地元Vで通算5勝目を飾り、畑岡奈紗(6位)、鈴木愛(31位)に次ぎ日本勢3番手の世界ランクも47位から41位へ上げ、代表枠2人が見込まれる20年の東京五輪(20年6月29日時点の世界ランクで出場選手が決定)へ順調なスタートを切った。沖縄県出身選手の優勝は04年宮里藍以来、15年ぶり2人目で、日本勢の開幕戦Vは13年森田理香子(同年は賞金女王)以来、6年ぶりのこと。将来の伴侶を得たことで精神的にも落ち着き、「ツアーを引っ張っていきたい」とトップ選手としての責任感も芽生えている。最終日に76と崩れたように、まだ詰めの甘さを残すが、今後どれだけ勝利を重ねるか、期待が膨らむ。全英4位の資格により、4月の海外メジャー第1戦、ANAインスピレーション(米カリフォルニア州)にも出場。再び世界の強豪と相まみえ、日本の第一人者として実力が試される。

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