2019年7月19日(金)

トヨタとJAXA、国際宇宙探査で協業 有人探査車開発

2019/3/12 16:00
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トヨタ自動車と宇宙航空研究開発機構(JAXA)は12日、月や火星などの宇宙探査での協業を検討することで合意したと発表した。燃料電池車(FCV)の技術を活用し、月面を移動する有人探査車を開発する方向だ。

対談後、記念写真に納まるトヨタ自動車の寺師茂樹副社長(右)とJAXA理事で宇宙飛行士の若田光一氏(12日、東京都港区)

対談後、記念写真に納まるトヨタ自動車の寺師茂樹副社長(右)とJAXA理事で宇宙飛行士の若田光一氏(12日、東京都港区)

第1弾として開発を検討するのは「有人与圧ローバ」という探査車。全長が6メートル、幅が5メートル強と、マイクロバス2台を横に並べた程度の大きさで、4畳半ほどの居住空間に2人が滞在できる仕様だ。FCVの技術を活用し、カートリッジに入った水素と酸素の充填を繰り返しながら1万キロメートル以上の走行を可能にする。遠隔操作や自動運転の技術も盛り込む。

宇宙開発は、月の探査や資源利用を目指す新たな局面に入っている。米国は月の周回軌道に宇宙ステーションを2026年に建設する計画を主導し、企業や各国に連携を呼びかけている。月を足掛かりに、火星探査につなげる考えだ。JAXAはこの宇宙ステーション建設の計画に絡み、物資補給機や居住棟の開発で協力する。その後は月面の探査を想定している。

月面探査の実現には飛行士が乗り込み、月面で活動するための探査車が必要不可欠となる。月面にはクレーターや崖が存在するほか、地球よりも過酷な温度環境などにさらされ、この中で長距離を走行することが求められる。これまでトヨタが培った車の耐久性、環境技術などを生かし、探査車の開発を進めて、30年前後の実用化を目指す。

トヨタにとって宇宙での本格的なプロジェクトの参画は初めて。狙いは車で培った技術をより過酷な状況でためし、技術の底上げをはかることにある。特にFCVはトヨタが開発をリードし、14年に世界に先駆けて量産したセダン「ミライ」を発売した。トヨタは近年、FCVの普及を目指し、完成車にこだわらず、システムや技術を様々な企業に提供する戦略を打ち出している。JAXAとの協業もこの一環となる。

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