2019年4月20日(土)

復興へ東北各地で追悼

大震災8年
北海道・東北
2019/3/11 21:00
保存
共有
印刷
その他

東日本大震災から8年たった11日、被災地の自治体は追悼式を開き、犠牲者をしのぶとともに、復興の一層の進展を誓った。

岩手県と久慈市の合同追悼式で式辞を述べる達増拓也知事(11日、岩手県久慈市)

宮城県山元町の追悼式で追悼の言葉を述べる村井嘉浩知事

仙台市の追悼式で献花する参列者(11日、仙台市)

式辞を述べる石巻市の亀山紘市長

■岩手県

岩手県は久慈市と合同で追悼式を開いた。久慈市内の会場には時折、冷たい雪が降るなか、約550人が参列した。

達増拓也知事は「今年は三陸鉄道リアス線の開業や東日本大震災津波伝承館の開館、三陸防災復興プロジェクトの実施、ラグビーワールドカップ釜石開催と、岩手三陸に注目が集まることから、国内外へ震災の教訓や復興の姿を強く発信していく」とあいさつ。その上で「誰一人として取り残さないという理念に基づき、一人ひとりがお互いに支え合いながら復興を進める」と誓った。

■宮城県山元町

宮城県の村井嘉浩知事は山元町の追悼式に出席し、「復興は着実に進んできたが、将来に不安を抱えた人は多い。被災者の心のケアなど新たな課題にきめ細かく取り組む」と述べた。震災から8年が経過して災害公営住宅で高齢者による孤独死が発生していることを受け、市町村やNPOなどと住民の見守り活動で連携する考えを示した。

沿岸部では定住人口が減少しており、水産加工や農業などの活性化にも力を入れる方針だ。村井知事は「地域の基幹産業が衰退しないよう下支えする」と強調した。地域経済の再生や観光客誘致など人口拡大に向けた施策を打っていくとした。

■福島県

福島県主催の追悼式は遺族や自治体の首長、国会議員などを招いて福島市内で行われた。会場の祭壇には福島県の木材や花が使われ、内堀雅雄知事は「福島の自然を一瞬にして奪った震災と原発事故から8年の歳月がすぎた。国内外からの支援を受け、原発事故による避難指示が解除された地域では施設の再開が進む。皆様が築いてこられた福島の復興を誓います」と祭壇に向かって語った。

JR福島駅前では犠牲者の冥福や復興を祈るキャンドルイベントも行われ、多くの市民が足を止めて祈りをささげた。

■仙台市

仙台市が開いた追悼式では、郡和子市長が「震災の教訓や経験を国内や海外、次の世代に伝えていかなければならない」と強調した。昨年、沿岸部の海岸公園が全面再開したことや、秋に開通予定の東部復興道路などにも触れ、「沿岸部に人をひきつけるものを創るのは重要な使命だ」と訴えた。参列者は遺族や来賓含め247人。一人ひとりが献花台へ菊の花をたむけた。

■宮城県石巻市

地震や津波で3000人以上が犠牲になり、全国最多の人的被害があった宮城県石巻市。亀山紘市長は追悼式で「この震災を絶対に風化させず、経験と教訓、感謝の心を全世界に伝えることが私たちの責務だ。次の世代のため、さらに復興にまい進する。今後、津波により尊い命が失われることがあってはならない」と決意を新たにした。

■福島県浪江町

津波などで182人の死者・行方不明者が出た福島県浪江町は町内のホールで追悼式を開いた。あいにくの雨のなか、遺族ら約120人が出席。吉田数博町長が「自然が豊かで温かい暮らしが営まれていた街は、8年前のあの日を境に一変してしまいました」「亡くなられた方の無念とこの間の遺族の方の思いはいかばかりのものだったでしょう」と追悼の言葉を読み上げると、式場は深い悲しみに包まれた。

春割実施中!無料期間中の解約OK!
日経電子版が5月末まで無料!

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報