2019年8月18日(日)

ドイツ銀、コメルツ銀と統合交渉 独政府が後押し

2019/3/10 17:56
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【ベルリン=石川潤】経営再建中のドイツ銀行は10日までに同じドイツ大手のコメルツ銀行との統合交渉を進める方針を固めた。欧米の複数のメディアが報じた。統合はドイツ政府が強く後押ししており、市場では両行がいずれ統合に踏み切るという観測がくすぶり続けていた。ただドイツ銀行の内部には慎重論も根強く、実際に統合に結びつくかはなお不透明な部分がある。

同じドイツのコメルツ銀行との統合交渉を進める方針を固めたドイツ銀行(フランクフルト)=AP

ドイツ銀行の総資産は2018年で1兆3480億ユーロ(約168兆円)、コメルツ銀行は4620億ユーロ。統合すれば単純合計で1兆8千億ユーロを超え、英HSBCや仏BNPパリバに迫る欧州屈指の規模となる。

ドイツ銀行は17年まで3期連続の最終赤字。18年にようやく黒字に転じたが、ライバル行に比べて見劣りする収益力をどう高めるかが課題になっていた。コメルツ銀行には金融危機時に受け入れた政府出資が残っており、経営基盤の強化が求められていた。

統合を後押ししているのがドイツ政府だ。経済のグローバル化が進むなか、ドイツ企業が国境を越えてビジネスを進めていくためには強力な国内銀行が必要との考えが政府内で高まっている。ドイツを代表する両行が統合すれば、米欧の大手銀行にも対抗できるという思惑もある。

ドイツ銀行はこれまで統合に慎重な姿勢だった。行内で進めているリストラを終える前に新たな統合に踏み切っても、十分な効果を引き出せないとの考えがあったためだ。ただ、収益力の回復がなかなか進まないなか、政府に加えて株主からも統合を求める声が高まっていた。ゼービング最高経営責任者(CEO)らの経営陣は、統合を選択肢の1つとして検討せざるを得ない状況に追い込まれたといえる。

問題は統合によって収益力の高い銀行に生まれ変われるかどうか。同じドイツを基盤とする両行が統合すればリストラの余地は大きいとみられるが、縮小均衡に陥るリスクは否めない。ドイツ銀やコメルツ銀がほかのパートナーとの統合に傾く可能性も残る。

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