左右対称のネオ・ルネサンス様式が特徴で、国の重要文化財に指定されているJR門司港駅(北九州市門司区)が10日、約6年間の改修工事を経て全面開業した。1914年(大正3年)の創業時の荘厳な姿に復元され、北橋健治市長は式典で「優雅で幻想的なロマンあふれる駅になった。末永く愛されてほしい」とアピールした。
木造2階建てで、老朽化のため2012年から耐震補強を兼ねた工事が始まった。当時の図面を基に外壁は石張り風のモルタルで覆い、銅やスレートの屋根は天然の石にふき替えられた。
2階では建築当時の食堂を再現したレストランがオープン。団体客は室内に再現された貴賓室で洋食メニューを楽しむことができる。
この日駅前で開かれた式典には福岡県出身のタレント、タモリさんが駆け付けたほか、ホームには観光列車「SL人吉」の蒸気機関車が停車。多くの人が大正レトロの雰囲気を楽しんだ。〔共同〕