2019年5月24日(金)

米雇用2万人増どまり 2月、1年5ヵ月ぶり低水準

経済
北米
2019/3/8 22:52
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【ワシントン=河浪武史】米労働省が8日発表した2月の雇用統計(速報値、季節調整済み)は、景気動向を敏感に反映する非農業部門の就業者数が前月比2万人増にとどまった。建設業や小売業の雇用者数がマイナスに転じ、増加幅は前月(約31万人)から急減。米景気の減速懸念から米ダウ工業株30種平均は一時、前日比200ドル超下落した。

2月の就業者の増加幅は、ハリケーン被害があった2017年9月(1万8千人)以来、1年5カ月ぶりの低さで、市場予測(18万人増)も大きく下回った。今回も米東海岸などで続いた降雪の影響で、雇用の伸びが低迷した側面がある。

建設業は前月比3万1千人減と就業者数が16年5月以来の純減に転じた。米国は利上げの影響で住宅投資が4四半期連続でマイナスになるなど、建設市場に逆風が吹いていた。政府機関の一部閉鎖の影響などで個人消費が一時減速し、雇用の吸収源だった小売業も2月は就業者数が減少した。

米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は今年1月以降、中国や欧州などの景気減速を不安視して、利上げを一時停止する考えを繰り返し表明している。同議長は「先行きの金融政策の判断は経済データ次第だ」とも強調。雇用者数の伸びの急減で利上げ休止が長引く可能性がある。

ただ、雇用統計には強弱がある。失業率は3.8%と前月から0.2ポイント低下し、半世紀ぶりという歴史的な水準を保っている。企業は求人をかけてもすべてを補充できず、人手不足のため就業者数そのものは増えにくい環境にある。

労働市場に逼迫感があるため、賃金も上昇している。2月の平均時給は27.66ドルと、前年同月比3.4%増えた。伸び率は09年4月以来、10年ぶりに近い水準で、失業率の低下と賃金の上昇はそろって個人消費の下支え材料となる。

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