2019年4月20日(土)

マンション電力契約変更、544分の2の「抵抗」は適法

2019/3/10 11:30
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マンション全体で割安な電力供給方式に変更することを決めた管理組合の決議が、544分の2の「抵抗」に阻まれた。組合元理事が起こした訴訟で最高裁は「専有部分の電力契約に組合決議の効力は及ばない」と判断した。インターネット回線やケーブルテレビなどでも同様の問題が生じる可能性があり、関連業界に波紋を呼んでいる。

訴訟の舞台は、札幌市の計5棟で構成するマンション団地(計544戸)。管理組合は2014年8月、団地全体で高圧の電力供給を受けると割安になる「高圧一括受電」方式の導入を特別決議(4分の3以上の賛成)で可決した。15年1月には同方式以外での電力供給を認めない規約も決議した。

しかし、区分所有者2人が北海道電力との既存契約の解約に応じず、「団地全体」との条件をクリアできずに新方式導入は頓挫した。

組合元理事が2人を相手に「方式を変更していれば電気代が割安になった」として差額分の約9100円の損害賠償を求めて提訴。一、二審判決は賠償を命じたが、最高裁は5日、「管理組合の決議の効力は専有部分には及ばない。既存契約を解約する義務はない」とし、請求を退ける逆転判決を言い渡した。

駒沢大法科大学院の土居俊平准教授(民法)は「高圧一括受電の普及は区分所有法の想定外。判決は、専有部分の適法な契約まで強制的に解約させることに慎重な姿勢を示した」と説明する。

高圧一括受電を手掛ける電力会社の担当者は「今後、マンション全戸の同意を得にくくなるかもしれない」と懸念する。管理組合の決議で既存契約の解約を強制するような手法は取っておらず、「反対する区分所有者には丁寧な説明を重ね、理解を得るしかない」と話している。

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