大阪ダブル選へ 知事・市長、8日辞職表明
都構想の住民投票、公明と交渉決裂

2019/3/7 19:44
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大阪府の松井一郎知事(大阪維新の会代表)は7日、大阪市の吉村洋文市長(同政調会長)とともに任期途中で辞職し、4月の統一地方選に合わせてそれぞれ市長選、知事選に入れ替わって立候補する方針を固めた。維新の看板政策である「大阪都構想」の賛否を問う住民投票を巡り、協力を見込んでいた公明党との交渉が決裂したため、民意を問い直して局面の打開を目指す。

大阪府の松井一郎知事(右)と大阪市の吉村洋文市長

都構想案の具体的な中身を議論する法定協議会(法定協)が7日開かれ、11月の住民投票実施などを盛り込んだ日程案が公明などの反対多数で否決された。終了後、松井知事は「もう一度民意を聞きたい」と述べ、吉村市長とともに8日に辞職表明する意向を示した。

松井、吉村の両氏は11月、12月にそれぞれ任期満了を迎える。同じ立場で立候補すると、当選しても年内に再び選挙が必要となるため、知事と市長を入れ替えて出馬する。知事選は21日、市長選は24日に告示。投開票は府議・市議選と同日の4月7日となる。

維新は議会選に過半数の候補を擁立する方針。知事・市長のダブル選をぶつけて選挙戦を盛り上げ、単独で都構想を実現できる議席の獲得を目指す。

都構想に反対する自民党はダブル選の対抗馬擁立を急いでいる。公明や共産党など他党に連携を呼びかけており、「反維新」の勢力をつくれるかどうかが選挙戦の行方を左右しそうだ。

都構想は、市を廃止して東京23区のような特別区に再編する制度改革。住民投票を実施するには法定協で制度案をまとめ、府市両議会で承認を得る必要がある。ただ、維新は両議会でいずれも過半数に届かず、住民投票に前向きな公明の協力が不可欠だった。

維新と公明は2017年4月、水面下で住民投票実施を約束する合意書を交わし、法定協での議論が始まった。しかし、公明は「住民の理解が不十分だ」などとして慎重な審議を求め、議論が停滞。松井知事は18年末に合意書を公開し、公明の協力が得られなければダブル選に踏み切る意向を示していた。

 
大阪都構想 大都市地域特別区設置法に基づいて大阪市を廃止し、複数の独立した「特別区」に再編する制度改革。インフラ整備や産業振興といった広域的な事業は大阪府に集約し、特別区は福祉や道路の維持管理など住民に身近なサービスを担う。
 府と市で事業が重なる「二重行政」の解消策として、2010年に大阪維新の会を立ち上げた橋下徹前市長が打ち出した。15年5月に実施された住民投票は否決されたが、同11月の知事・市長選で松井一郎知事と吉村洋文市長が再挑戦を訴えて勝利し、議論が再開した。
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