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アルジェリア、長期支配の大統領の出馬に抗議デモ 改革停滞で経済苦境に不満

【テルアビブ=飛田雅則】北アフリカの資源国アルジェリアで、ブーテフリカ大統領(82)が4月の大統領選に出馬することへの批判が広まっている。当選すれば5期目となる。長期政権の腐敗や高止まりする失業率への不満が根強いためで、国民は退陣を求めてデモを繰り返す。天然資源に頼る成長の限界が露呈しており、事態が一段と緊迫する可能性もある。

首都アルジェでは学生がブーテフリカ氏に抗議するデモを続けており、地方都市にも広がる。ロイター通信は外交筋の推定として2月下旬以降、7万人がデモに参加したと報じた。政治行動の自由が制限されている同国で、大規模デモが発生するのは異例だ。

国営テレビが3日に報じたブーテフリカ氏の書簡では「国を懸念する若者の訴えを聞いた」とし、4月に再選された場合は1年以内に新たな選挙を実施し、自らは退く方針を示した。さらに「政治改革を実行する国民会議を開く」と強調したが、国民の不満解消には至っていない。

ブーテフリカ氏はフランスからの独立闘争に参加。1999年に大統領となり、現在は4期目だ。2013年に病気で倒れて以来、車いすでの生活が続き入退院を繰り返し、ほとんど公の場に姿をみせない。

アルジェリアはアフリカ大陸最大の国土で、人口は4000万人超。日量100万バレル強の産油量を持つ石油輸出国機構(OPEC)加盟国で、ガス生産量も多い。輸出総額の約95%、財政収入の約35%を石油・ガスが占めるなど資源に依存する。独立戦争を戦ったブーテフリカ氏ら古参の政治家が政治を牛耳り、汚職が慢性化。既得権益層の抵抗で民営化や市場開放が遅れ、経済の多角化は進んでいない。

11年にはチュニジアやエジプトで長期独裁政権の崩壊をもたらした「アラブの春」の余波がアルジェリアにも押し寄せた。ブーテフリカ政権は天然資源から得た資金を使って、食品価格を大幅に引き下げて国民の不満を抑え込んだ。ところが14年以降の原油価格は不安定で、かつてのようなバラマキ政策がとれなくなっている。若者の失業率は25%超と高止まりし、国民の不満が高まる。

アルジェリアなどアラブ諸国の政治の特徴は、国民が政治への参加を制限される代わりに、政府が人々の生活を支援することにあった。石油など資源収入がこの仕組みを支えたが、過去に比べ原油価格が低い水準にある。サウジアラビアなど各国が取り組む経済改革が停滞すれば、アルジェリアのように国民の不満が噴出する恐れもある。

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