2019年8月22日(木)

クイーン効果で「完売」 ホームレス支援雑誌

2019/3/7 11:00
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ホームレスの自立を支援する雑誌「ビッグイシュー日本版」の1月15日発売号(351号)が異例の増刷、「完売」となり、関係者を驚かせている。英ロックバンド「クイーン」のボーカル、故フレディ・マーキュリーさんが表紙を飾り、クイーンの軌跡を描いた大ヒット映画「ボヘミアン・ラプソディ」を取り上げたことが人気の要因だ。

故フレディ・マーキュリーさんが表紙を飾った雑誌「ビッグイシュー日本版」=共同

故フレディ・マーキュリーさんが表紙を飾った雑誌「ビッグイシュー日本版」=共同

販売者の羽根寿生さん(45)は発売間もない1月中旬、大阪・梅田の阪急百貨店前の路上で、いつものように雑誌を掲げて驚いた。若者が集まってきて飛ぶように売れたからだ。

「普段は常連の年配の人たちが買ってくれるが、今回は違った」。売り切れて「ごめんなさい」と言うと、悲しそうな顔で帰っていく人もいたという。「ここまで売れたのは初めて」と興奮気味に話した。

編集長が昨年11月、ボヘミアン・ラプソディを公開直後に見て感銘を受け、取り上げると決定。マーキュリーさんを熱演したラミ・マレックさんのインタビューが、ビッグイシューの英スコットランド版に掲載されているのを見つけ、翻訳して載せた。2万5千部印刷したが、売れ行きが好調で、今年1月下旬に6千部を増刷。2月下旬に在庫がなくなった。

雑誌はホームレスに仕事の場をつくろうと、「ビッグイシュー日本」(大阪市)が月2回発行。街頭で1冊350円で売ると、180円が販売者の収入になる。2003年9月の創刊以来、増刷も完売も2回目。羽根さんは「インターネットオークションで高額取引され残念。路上で買ってもらえたらうれしいので増刷してほしい」と話す。

今年2月下旬、米アカデミー賞でマレックさんが主演男優賞を受賞するなどボヘミアン・ラプソディが4冠を達成したこともあり、問い合わせが相次いでいるため、同社は今月中旬ごろ、PDFファイル版をネットで販売する予定だ。

佐野章二代表(77)は「社会現象となった映画の恩恵を受けている。売り上げが伸びて販売者の収入が増え、みんな喜んでいる。これをきっかけに本誌を知ってもらえたら」と話している。〔共同〕

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