2019年3月23日(土)

次世代加速器、「現時点は誘致せず」 文科省 計画に関心

北海道・東北
科学&新技術
社会
2019/3/7 10:58
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宇宙誕生の謎を探る巨大加速器「国際リニアコライダー(ILC)」を日本に建設する構想について、文部科学省は7日、現時点で誘致の表明に至らないとする見解を示した。「計画に関心を持って国際的な意見交換を継続する」とし、米欧などとの対話を通じて実現性を見極める。

加速器に関わる研究者らが都内で開いた国際会議で、文科省幹部が説明した。

ILCは地下に建設する全長20キロメートルの直線状の加速器。電子と陽電子を高速でぶつけて宇宙誕生直後の「ビッグバン」を再現し、宇宙の成り立ちを探る。東北地方の北上山地が建設候補地になっており、国際的な研究者組織が日本政府に誘致に対する態度を明らかにするよう求めていた。

ILCは建設費が7千億~8千億円にのぼるとされ、計画の実現には米欧などとの協力が不可欠だ。文科省は今後、事務レベルの対話を通じて各国政府に意見を聞く。

ILCについては政界や経済界に推進論がある一方、研究者の代表機関である日本学術会議は2018年12月、費用などの懸念からILC誘致について「支持するには至らない」とする意見をまとめた。同会議は20年にまとめる「マスタープラン」と呼ぶ計画の中で、優先して進める大型の科学プロジェクトを示す。文科省はILCが盛り込まれるかを見極めたうえで、誘致の是非についての結論を下す。

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