2019年3月24日(日)

透析患者に治療中止提案か 公立福生病院、患者は死亡

社会
2019/3/7 10:49
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東京都福生市の「公立福生病院」で2018年8月、医師が腎臓病患者の40代女性に人工透析治療をやめる選択肢を示し、中止を選んだ女性が約1週間後に死亡していたことが7日、関係者への取材で分かった。東京都は医療法に基づき同病院を立ち入り検査し、厚生労働省と連携し事実関係などを調査している。

関係者によると、女性は昨年8月上旬に同病院に治療に訪れた。その際、医師から治療法と同時に、死につながるリスクがあることを伝えられた上で透析をやめる選択肢を示された。女性は1度、透析中止を選択。その後、中止を撤回する意向を示したが、女性は同月中旬に亡くなった。

日本透析医学会は14年、病状が極めて重く死期が迫った終末期の患者への対応を巡り、本人の意思が明らかな場合に人工透析をしないことや、中止も選択肢とする提言をまとめている。状況としては、透析をすること自体が患者の生命に危険を及ぼす場合や、がんなどで全身状態が極めて悪い場合などを挙げている。

東京都は公立福生病院の人工透析を巡る問題について、情報を得て6日、同病院に立ち入り検査した。都医療安全課は「医療法の理念通りに病院が適正に管理されているかを確認している」と話している。

終末期医療については、厚労省が07年に「患者本人の決定が基本」とする初の指針を公表し、尊厳死を容認する方針を示した。18年には指針を改定し、意思を家族や医療従事者とあらかじめ共有することが重要とした上で、患者の意思の変化を認めるよう求めている。

厚労省地域医療計画課は「患者の意思の変化を病院が適切にくみ取っていたかどうかなどを含め、一連の行為は国の指針に照らして問題がある可能性がある」と話している。

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