FRB、米大手銀の資本審査緩和 リスク管理改善なら

2019/3/7 8:48
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【ニューヨーク=大塚節雄】米連邦準備理事会(FRB)は6日、大手銀行の資本計画の是非を判断する「包括的資本分析審査」を緩和すると発表した。米大手銀に対し、リスク管理体制の不備など「経営の質」の問題を理由に資本計画を却下する仕組みを事実上なくす。トランプ政権が掲げる規制緩和の方針のもと、中堅・中小が中心だった負担軽減の流れが大手銀にも及んでいる。

FRBは過去の審査でリスク管理体制などの十分な改善を確認できた銀行に関しては、質的評価をもとに資本計画を却下する仕組みを廃止する=AP

資本分析審査は金融危機後の規制強化の一環として始まった。危機時にも十分な資本を保てるかを試算するストレステスト(健全性審査)という「量的評価」と、経営体制の審査という「質的評価」の両面から毎年、配当や自社株買いの計画を判定する仕組みだ。

今回、ストレステストの枠組みは残す一方、過去の審査でリスク管理体制などの十分な改善を確認できた銀行に関しては、質的評価をもとに資本計画を却下する仕組みを廃止することにした。2019年に実施する検査から適用する。

審査の対象になって間もない銀行は、引き続き質的評価に基づく計画却下の可能性がある。対象から外れるには、質的評価を4回受けて4年目に合格する必要がある。19年の審査では、ドイツ銀行や英バークレイズ、クレディ・スイスなど外資系持ち株会社の5社が引き続き対象となる。

大手銀が恩恵を受けることになる今回の規制緩和に対し、FRB理事会での決議でブレイナード理事が反対票を投じた。19年の資本分析審査の対象は全18社となり、規制緩和による対象縮小で18年の35社からほぼ半減する。昨年まで対象だった三菱UFJフィナンシャル・グループの米国持ち株会社も外れる。

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