レオパレス、混迷深まる オーナー借り入れは2兆円規模
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レオパレス21の施工不良問題が波紋を広げている。約7700人が早期の引っ越しを迫られ、改修が必要な物件はさらに膨らむ。アパートオーナーが抱えるローンは総額2兆円規模とみられ将来の焦げ付き懸念も浮上。貸し手である地方銀行なども無縁ではいられない。日に日に深まる影響を前に会社の行く手は不透明感を増す。
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「3月末までのお住み替えにご協力いただければ幸いでございます」。全国約1300棟のレオパレス居住者に引っ越しを求める手紙が届いたのは1カ月前。入居する大学生は引っ越し代の説明は店舗で、と言われ「会社が謝罪に来るのが筋」と怒る。住み替えにかかる敷金などの費用も当初入居者負担とした。批判を受け、その後全額会社負担に変更したが入居者の不満は収まらない。
レオパレスは地主からアパート建築を受注し完成後に一括借り上げして転貸する「サブリース」の大手だ。このビジネスモデル自体が揺らげば波紋は多方面に広がる。
まずは保有土地にアパートを建てたオーナー。地主層が多いが建築資金は土地を担保にローンを組むケースが大半だ。「30年一括借り上げ」をうたうレオパレスに対し、ローンも20年以上の長期で組むのが一般的だ。
ローン残高の規模はどの程度か。...