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村田「ボクサー人生、ここから」 再起の鍵は重心

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2019/3/11 6:30
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「自分が(4パターンの)どれに分類されるか、横田さんの話を聞くまでは全然気がつかなかった。自分のことが一番わかっていないものだな、と改めて気づかされた」と村田は言う。この理論に従えば、一般的に理想とされる動きをマネして動こうとしても、自分の体形や骨格に合っていなければ、いい動きはできないことなる。「この前の試合のように上体が突っ立った構えで攻めていくのは、僕の場合は絶対にダメだとわかった」。映像で見返したロブ・ブラント(米国)戦の自分は、まさにそれだった。

大差判定負けでWBAミドル級王座を明け渡したブラント戦。得意の右ストレートも当たったが、村田は「全然パンチに体重が乗っていなかった」という(2018年10月、ラスベガス)=共同

大差判定負けでWBAミドル級王座を明け渡したブラント戦。得意の右ストレートも当たったが、村田は「全然パンチに体重が乗っていなかった」という(2018年10月、ラスベガス)=共同

横田氏のアドバイスを聞いてからは、練習でもはっきりと手応えを感じ取れるようになった。元来かかと寄りの重心を補完するという点で意識しているのは膝だという。「膝をちょっと曲げてゆとりを持たせてやる。それだけでスクワットをやっても違和感がまるでない。今までは必要以上にハムストリングに負荷がかかっていました。自分の体の使い方とか動きの癖を見直したうえでやると効果も全然違う」。最近はあまり取り組んでいなかったフィジカルトレーニングも、ジムワークと別に週2回入れるようにしている。

ブラント戦前から漠たる違和感

ブラント戦の不出来は、自分自身に失望を覚えるものだった。ただ、実はブラント戦の前から漠たる違和感を抱えてきたのだという。

「しっくりいっていない感覚はずっとありました。プロになってからいい試合だったと思えたのは、アッサン・エンダムとの第1戦(2017年5月、WBAミドル級王座決定戦)含めて2、3試合しかない。初防衛戦のエマヌエーレ・ブランダムラ戦(18年4月、8回TKO勝ち)も倒したパンチがたまたまよかっただけ。内容は全然よくなかった」。満足いく内容だったかどうかの線引きは、パンチに体重が乗っていたかどうか、そしてパンチのコンビネーションや打ち終わった後のボディーワークやステップなど、動きの連続性があったかどうかだ。いずれも重心の問題と大きく関連しているという。

村田は「しっくりいっていない感じはずっとあった。それでも結果が出ていたので、ちゃんと自分と向き合ってこなかった面もある」と、これまでのボクシングを振り返った

村田は「しっくりいっていない感じはずっとあった。それでも結果が出ていたので、ちゃんと自分と向き合ってこなかった面もある」と、これまでのボクシングを振り返った

「ようやくこれだというのが見えてきた。今はブラント戦のときとは比べものにならないくらい、いい状態だと思う。やっと自分の体の使い方が明確になった。もう、ぶれることはない」

いい汗がかけると、気持ちも乗ってくる。現役復帰会見では「最近、ハングリーさに欠けていた」と語っていた。お金やモノという意味なら村田はもう満たされているかもしれない。ただ、本人の言葉を借りるなら今の村田は「ハングリー」な状態を取り戻したという。

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