2019年8月19日(月)

ベネズエラ暫定大統領が帰国 政権側は身柄拘束できず

2019/3/5 3:31
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【サンパウロ=外山尚之】ベネズエラの野党指導者グアイド国会議長は4日、外遊から帰国し、首都カラカスの反政府デモに合流した。マドゥロ政権は出国禁止命令を無視したグアイド氏に対し「適切な手法を取る」とするが、欧米諸国の反発を恐れて帰国時の身柄拘束は見送った。今後、グアイド氏は暫定大統領として国内外を行き来すると発表しており、政権側の対応が注目を集める。

4日、カラカスの空港に到着し支持者の声援に応えるベネズエラのグアイド国会議長=ロイター

4日、カラカスの空港に到着し支持者の声援に応えるベネズエラのグアイド国会議長=ロイター

グアイド氏が昼すぎに首都カラカス近郊の空港に姿を見せると、空港に待ち構えた野党支持者からは大きな歓声が上がった。グアイド氏は外交官や政府関係者用の入国審査を利用。係員からは「ようこそ、大統領」と歓迎されたという。

マドゥロ大統領はこれまで「彼は正義に直面することになるだろう」と帰国したグアイド氏の身柄拘束を示唆していたが、同氏を暫定大統領として認めるフランスやドイツ、スペインなど各国の駐ベネズエラ大使が空港を訪れる中、強硬手段に訴えることができなかったとみられる。

カラカスに移動後、グアイド氏は反政府デモに合流し、人道支援物資の受け入れに取り組むと演説した。野党陣営は今後も継続的に大規模デモを開催し、国内からマドゥロ政権に圧力をかけるとしている。

グアイド氏は海外からの人道支援物資を受け入れるタイミングに合わせ、出国禁止命令を無視してコロンビアに移動。その後、ベネズエラ軍に支援物資の搬入が阻止され帰国が難しくなったため、帰国日を延期しブラジルやアルゼンチンなど同氏を暫定大統領として認める南米の国を周遊し、各国の首脳と会談していた。

今後、注目を集めるのがマドゥロ政権の対応だ。グアイド氏は22日にチリで開催される国際会議にベネズエラの暫定大統領として出席する意向を示している。

こうした行動を許せばマドゥロ政権の正統性がますます揺らぐ一方、強硬手段に出れば、海外からの圧力が強まることは防げない。ポンペオ米国務長官は4日、グアイド氏の帰国を歓迎した上で、「国際社会は一丸となり、残忍なマドゥロ政権を終わらせるための圧力をかけなければならない」との声明を発表した。

石油産業への米国の経済制裁の影響でマドゥロ政権は外貨獲得手段を大幅に制限されており、経済的にはジリ貧状態にある。欧米からの追加制裁を恐れるマドゥロ氏がどこまで強硬姿勢を貫けるかも含め、流動的な事態が続きそうだ。

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