2019年3月20日(水)

合格前に寄付金調整か 東京医大、初年度1000万円も

大学
社会
2019/3/5 1:10
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東京医科大は4日夜、入試不正に関する第三者委員会による追加調査報告書を公表した。前理事長の臼井正彦被告(77)=贈賄罪で在宅起訴=が受験生側と「合格発表前に寄付金についてやりとりしていた疑いが強い」と認定。同窓生らと臼井氏の間に、入試で配慮を求めて合格した場合は多額の寄付をするという「暗黙の了解」があった可能性を指摘した。

文部科学省は大学入試において、入学前に受験生側に寄付の募集をしたり、約束をしたりすることを通達で禁じている。

第三者委は臼井氏が持っていたメモを検証。11人の受験番号が書かれており、うち1人は正規に合格していたが10人は補欠合格だった。10人の受験番号の横には手書きの数字があり、5人はメモの数字と実際の寄付額が一致、ほかの5人も同程度の金額を寄付した。

10人の寄付額は入学初年度末までに3千万~300万円で、合計で1億4100万円。10人のうち7人が入試で優遇された疑いがあるという。

メモのうち「1000万」と記載がある3人のうち2人については、臼井氏と合格発表前に寄付金についてやり取りした疑いが強いと指摘した。

また臼井氏のパソコンに受験生の親と寄付についてやり取りしたメールが残っていた。親が入試前の寄付を打診し、臼井氏は「今年あたりから300万程度しておいて入学したらドカンと追加してください」と返信。親は1週間後に300万円の寄付を報告した。

入学者全体の寄付額では、優遇を受けた一部の受験生の平均額が、その他の受験生より大幅に高かった。第三者委は「寄付金状況と(特定の受験生を優遇する)個別調整の疑わしき関係性」と表現し、合格依頼と寄付についての「暗黙の了解」がうかがえるとした。

看護学科の2018年度入試では国会議員が前学長の鈴木衛被告(69)=同=に手紙を送り、特定の受験番号を書いたうえで「格別のご配慮をお願い申し上げます」と求めていた。ただ入試不正を認定する事実は見つからなかったという。

入試問題の漏洩疑いでは関係者へのヒアリングなどから、漏洩は認定しなかった。

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