2019年3月25日(月)

豪・インドネシア、経済連携協定を締結

東南アジア
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アジアBiz
2019/3/4 17:41
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【ジャカルタ=鈴木淳、シドニー=松本史】オーストラリアとインドネシアは4日、包括的経済連携協定(CEPA)を結んだと発表した。両国の議会での承認をへて、正式に発効する。インドネシアは観光や教育などサービス分野を豪州に開放し、豪州は自動車や衣料品などの関税を下げる。2010年の交渉開始以降、外交問題での中断など曲折を経て、地域の主要経済国間の協定がようやく実現する。

モリソン首相は就任直後にインドネシアを訪問、ジョコ大統領と会談していた(2018年8月、ジャカルタ郊外)=AAP

4日、ジャカルタでインドネシアのルキタ貿易相と豪州のバーミンガム貿易・観光・投資相が出席し署名式が開かれた。共同声明で両氏は「経済協力を通じて人材育成や技術革新を行っていく」と述べた。

両国間のCEPAでは、豪州はインドネシア製品に対する関税を基本的に撤廃する。インドネシアは主にサービス分野での市場開放を進め、豪州の大学の進出を認めるほか、5つ星ホテルなどへの投資も許可する。5年後をメドに冷凍牛肉の関税も撤廃する。

世界銀行によると、国内総生産(GDP)で豪州は世界13位(2017年)、インドネシアは世界16位(同)。ただ豪州の貿易相手国としてはインドネシアは13位にとどまる。地理的に近く豪州の約10倍の人口を抱えるインドネシアは魅力的な市場だが、政治や外交問題が足かせとなり、2国間の交渉は足踏みを続けた。

10年に交渉開始で合意したものの13年に中断。さらにインドネシアが麻薬犯罪をめぐり豪国籍者に死刑を執行したことなどで関係は冷え込んだ。16年に交渉を再開し、モリソン豪首相は就任直後の18年8月末、中国や日本に先駆けてインドネシアを訪問し、ジョコ大統領とCEPAの早期締結で合意した。

しかし18年10月に豪州が突如、駐イスラエル豪大使館をエルサレムに移転すると表明し、交渉は再度暗礁に乗り上げた。11月を見込んだ締結は、人口の9割近くがイスラム教徒を占めるインドネシア側の反発で再度先延ばしとなった。

結局モリソン氏が12月、大使館を当面移転しない考えを示したことで動きが再開し、当初の見込みより約4カ月遅れで締結が実現した。「豪州にとって素晴らしい取引だ」。モリソン氏は4日、締結を受けたバーミンガム氏との共同声明でこう述べた。豪州の輸出の3割を占める中国経済に減速感が出る中、豪州にはCEPAによる輸出先多角化への期待がにじむ。

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