中国共産党、全人代へ党内引き締め 「習思想で武装を」

2019/3/2 17:25
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【北京=永井央紀】中国共産党の習近平(シー・ジンピン)指導部は5日開幕の全国人民代表大会(全人代)を控え、党内の引き締めを強めている。経済成長の鈍化が鮮明になり、米国との対立も深まるなか、習国家主席への不満が出やすくなっているためだ。党関係者は「今年は際だった重要テーマがないにもかかわらずピリピリした空気が漂っている」と語る。

「習近平の思想で全党を武装し、人民を教育し、力を結集しなければならない」。党中央委員会が2月27日に発表した意見書は、習氏への忠誠を求めた。「一部の党組織と党幹部が政治を軽視する問題がまだ目立つ」としたうえで、党による「集中統一指導」を堅持するよう指示。「ニセの忠誠を決して許してはいけない」とまで訴えた。

党指導部である政治局員が2月末に習氏に提出した1年間の業務報告には「習総書記の核心の地位と党の集中統一指導を自覚して守ることを最高政治原則とする」と明記。1月に開いた党規律検査委員会の全体会議は反腐敗運動を続けることを決め、習氏の方針に従うよう求めた。

2019年は民主化を求める学生運動を軍が鎮圧した天安門事件から30年にあたり、社会の動揺を避けたいとの思惑が働く。北京市内の地下鉄には通常よりも多い保安担当者や警察が配置され、手荷物検査を強化。地方から北京へ向かう鉄道では2回の安全検査が課された。全人代期間中に陳情のため北京へ向かおうとしていた人権活動家は当局から出頭を命じられる妨害を受けた。

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