17年の在宅医療患者、18万人で最多 厚労省
2017年に在宅医療を受けた患者数が1日当たり推計18万人となり、1996年の調査開始以来、最多だったことが1日、厚生労働省の患者調査で分かった。患者が入院から在宅医療へシフトしていることが背景とみられ、同省担当者は「高齢化で在宅医療の需要が増し、国も医療機関などに補助金を出して政策的な支援を進めているため」とみている。

調査は3年に1度。17年10月、全国1万3594カ所の医療機関を対象に、入院や通院した計約343万人を基に推計値を算出した。
在宅医療を受けた外来患者の推計は1日当たり18万人で、14年の前回調査から2割ほど増加。訪問診療(11万6千人)が過半数を占めたほか、必要なときに医師を自宅に呼ぶ「往診」(4万4千人)、看護師など「医師・歯科医師以外の訪問」(2万人)が続いた。
外来患者の総数は14年の前回調査から4万人減少の719万人。年齢層別では65歳以上が364万人で、35~64歳が218万人だった。
入院患者は推計131万人(前回比6千人減)で、このうち65歳以上が7割を占めた。一方、17年9月に医療機関から退院した患者の推計の平均在院日数は29.3日。前回から2日短縮し、減少傾向が続いている。